ポーランドが練習機選定を仕切り直してRfIを発出
http://www.flightglobal.com/news/articles/poland-launches-new-trainer-contest-370438/
ポーランドは2011年10月、LIFT選定を取り下げた。選定候補に残ったのはT-50とM.346だった。
取り下げたと言っても、同国がF-16を保有し続ける以上、練習機の需要が無くなるわけはなく、条件を下方修正して仕切り直すことが予告された。それからおよそ半年経った4月2日、新たなRfIが発出され、正式に仕切り直しとなる。
前回の要求にあったうち、戦闘能力に関する項目(FBW、対空/対地兵装搭載能力、AESAレーダー搭載)がごっそり削られたので、候補機は増える。兵装搭載能力に関しては、設計上可能かどうかというレベルに留められた。
入札締切は4月30日。引き渡し時期は2015~2017年とされ、機数は16機。シミュレータと兵站サポート付き契約になり、年間200~250時間程度の飛行時間で30年間運用した場合の経費見積を求めている。
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インドが2機種のMPAについてRfPを準備中
Defexpoで明らかにされた。2010年のRFIに続くものとなる。2機種の内訳は、沿岸警備隊向けの中型機、medium maritime patrol (MMP)と、海軍向けの中距離偵察機medium-range maritime reconnaissance (MRMR)となり、いずれも6機程度の発注にオプション6機とされている。業界筋では、MMPは9機程度という情報もあり。
MRMRは現用のBN-2アイランダー(12機が現役)を更新する機種に相当し、長距離哨戒を主体とするP-8Iを補完する。海洋監視を主任務としてASW能力は不要で、ASMを携行可能という要求がついている。2010年のRFIでは、巡航(哨戒時)速度200kt、最高速度300kt以上で監視用のAESAレーダーと前方IRセンサを有し、レーダー/レーザ警報装置を含む自己防御装置一式などが要求されていた。
候補としてP-8Iの派生型という可能性があるものの、ボーイングは詳細な要求仕様を得るのが先と述べているようだ。ASW装備などを大幅に削るとしても、機体そのものはP-8Iと大差ないはずであり、乗員訓練などでもメリットは大きい。が、何らかの理由で飛行停止になったら、同系統の機体が全部飛べなくなったりするといったリスクもある。
もう一方のMMPの方は、あんまり現実的な要求が判明していないみたいだ。ある欧州メーカーがRFIに関して語ったところでは、要求がSAR、ASW、環境モニタリング、救急搬送など何でもアリすぎて、RFIの段階では当事者もどれが優先されるとかよくわかってなかった模様。
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インド向けMQ-4C BAMSは6~8機程度必要?
Defexpoでノースロップグラマンの偉い人が、MQ-4C BAMSはP-8と連携して任務を果たすように最適化されており、インドにおいて24時間365日、常にオンステーション状態とするには、6~8機が必要である、と述べた。
インド海軍は無人機運用部隊として、イスラエル製の無人機ヘロンとサーチャーIIで2個飛行隊を編成しており、この手の装備には高い関心を持っていると見られている。それでなくてもMQ-4CとP-8は抱き合わせ状態なわけであるが。
ただし輸出仕様がどういう感じなのかはよくわからん。SIGINTペイロードを外す他にもUSN向けと同じ能力を発揮できるようにするとは思えない。
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RAFのボイジャー空中給油機が部隊配備される
http://www.flightglobal.com/news/articles/picture-uks-voyager-tanker-makes-service-debut-370540/
4月8日、RAFブライズノートンにおいて、A330ベースの空中給油機ボイジャーが、部隊配備後初の飛行を実施した。
昨年12月に同基地へ移動した後、主翼下のコブハム504Eプローブ&ドローグ給油ポッドの型式証明が終わるまでは飛行を行わず、地上整備訓練などの活動に使われていた。この飛行の後も、まだ完全な任務を遂行できる状況ではなく、あと12ヶ月ほどかけて慣熟訓練やその他の環境整備が行われる事となる。
飛行はAirTanker Serviceという民間企業のクルーによって行われている。この企業は、24年契約でボイジャーを維持運用、さらにはRAFのインストラクター及び乗員の訓練と、予備役の支援までを請け負う。契約では2016年までに14機を取扱う事になっており、このうちRAFでトライスターとVC-10を代替して空中給油機の中核となる9機については、2014年9月までに揃えられる予定。
現在他の機体は、1機がスペインのヘタフェで飛行試験中、2機がボーンマスのコブハム・アビエーション・サービスで転換改修中となっている。