グリペンNGデモンストレータがスイスへ飛来
10月3日、グリペンF開発機にあたるデモンストレータと随伴機のグリペンDが、スウェーデンのLinköpingからスイス、エメンの第7空軍基地に到着した。飛行時間は2時間ほどだった。
10日間の滞在期間中、スイスの国防委員会に公開されるほか、スイス側のパイロットの操縦でAxalpエアショーにも参加することになっている。
Axalpエアショーは、スイスアルプスの山中、標高2000mあたりにある演習場において実弾射撃とフライトディスプレイが行われる事で有名。死ぬ前に一度ぐらい見てみたい。
参考:地元スイス在住、Daniel Rychcikさんの個人頁。
http://airshow-reviews.com/index.html
スイスでは、今のところF-5後継としてのグリペンE/F選定は覆っていないものの、契約にも至っていない。ダッソーの物言いがついて以来、議論は継続している。今のところ2013年後半から2014年中頃にかけて契約見込み(2018年から納入)と言われている。
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ダッソーがAESA装備のラファール生産型1号機を納入
http://www.flightglobal.com/news/articles/picture-france-accepts-first-aesa-equipped-rafale-377216/
AESA(タレスRBE2)を搭載したラファール最初の生産型は、機体番号C137となる単座型。10月2日、ダッソーのMerignacにて最終組立の後、DGAに引き渡された。Mont-de-Marsan空軍基地に到着するのはもう少し先のことで、さらに実戦配備となるのは2013年中頃とされている。
C137以降の規格はF3-04Tと呼ばれ、RBE2搭載の他にも、機体前部の光学センサ(タレス製)、DDM-NG受動ミサイル接近警告装置(MBDA製)が搭載されている。フランス向けの最新バッチは、空海軍合わせて60機。
ユーロファイター、グリペンに先んじてAESAを搭載することは、選定済みのインドMMRCAだけでなく、ブラジルF-X2向け提案などにおいても重要な要素の一つとなっている。
なおDGAの発表によると、フランス軍が発注したラファールは合計180機で、うち111機が引き渡し済みとなっている。内訳は、海軍向けM型が36機、空軍向け単座のC型が37機、同じくD型が38機。
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エルビットがコロンビアにてミッション・トレーニング・センター建設を受注
http://www.flightglobal.com/news/articles/elbit-lands-colombian-mission-training-centre-deal-376844/
エルビットシステムズは、コロンビアからミッション・トレーニング・センター(MTC)の建設を受注した。金額は1850万ドルで、2014年竣工予定となっている。正確には顧客名は明かされていないものの、情報筋によるとコロンビアで間違いないとのこと。
コロンビアでは、イスラエルで余剰となったクフィルを導入していることもあるので、状況から見ても不自然ではない。
MTCは、一言で言えば様々な任務シナリオを想定した訓練が可能な施設であるが、同社ではイスラエル空軍向け(主にF-15とF-16のパイロットを対象とする)のMTCを建設した実績がある。
なおコロンビア空軍の主要装備機としては、クフィルの他にA-37やEMB-314スーパーツカノ、OV-10などがある。
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イスラエル空軍のF-16が任務復帰
http://www.flightglobal.com/news/articles/israel-clears-repaired-f-16cd-fighters-for-duty-377190/
イスラエル空軍のF-16C/D Barakは7月、インテイク内の塗装剥離がFODを引き起こし、離陸直後に緊急着陸するというインシデントが2件発生。以来、対策がとられるまで飛行停止措置が続いていた。
対応として、9月末までに古い塗料を除去、再塗装を実施している。原因は、今夏イスラエル国内を襲った異常な高温によるものと結論づけられた。
8月20日付だがロイターの動画ニュース。
47度…
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インドネシア空軍にスーパーツカノが引き渡される
インドネシア空軍は、OV-10の後継機として2010年11月、スーパーツカノ8機を発注した。2012年7月には8機の追加発注を発表している。
9月初め、ジャカルタのハリム空軍基地に到着したのは、このうち最初のバッチ4機に該当するもの。サンパウロで8月6日に引き渡し式典が行われてから、12カ国を経由して飛来したとのこと。
残りも2013年内、さらに追加分の8機は2014年内の引き渡しが計画されている。
時代がかった巨大なシャークティースが目立つ。OV-10でもこんなのあったなあと思ったが、インドネシアじゃなかったみたい。フィリピンかこれは。
http://www.flightglobal.com/blogs/asian-skies/2012/02/something-fishy-about-this-phi.html
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インドネシア向けのCN295引き渡し式典
http://www.flightglobal.com/news/articles/indonesia-receives-first-two-c295s-376711/
もう一つインドネシアの新装備の記事。
エアバスのセビリア工場最終組立ラインにおいて、インドネシア向けのCN295、2機の引き渡し式典が行われている。2月のシンガポールエアショーで合意に至った発注機数は9機で、2014年夏までに完納の見込み。
この調達計画では、インドネシア側の作業分担が相当量に上る。地元のPT Dirgantara Indonesia (PTDI)は、後部胴体から尾翼、外板パネルを製造し、整備センターと最終組立ラインも設置することになっている。
セビリアで引き渡された2機に続いて、7機目まではPTDIからの引き渡しという形になり、8機目と9機目はインドネシアで最終組立まで行う。
これらの機体は輸送と救急搬送、人道支援に用いられる。