オランダ軍のスキャンイーグルUAVがソマリア沖へ展開
http://www.flightglobal.com/news/articles/dutch-fly-first-scaneagle-mission-off-somalia-375990/
8月8日、オランダ国防省は、ソマリア沖に展開したHNLMSロッテルダム(LPD)からスキャンイーグルUAVを飛行させたと発表している。この任務では、アデン湾上空を9時間にわたって飛行したとのこと。同国のスキャンイーグルUAVは陸軍の保有するもので、19人の分遣隊が乗艦して運用に当たっている。
NATOの対海賊作戦Ocean Shieldにおける活動の一環で、HNLMSロッテルダムは8月4日から旗艦の任に就いた。
スキャンイーグルUAVは、公称では16時間以上の滞空が可能とされている。非武装で、EO/IRペイロードから不審船舶の動向を監視・追跡し、リアルタイムで映像を地上ステーションへ送ることが可能。
またHNLMSロッテルダムには、空軍RNLAFのNetherlands Defence Helicopter CommandからAS532クーガー×2機が、対海賊作戦の支援のために配備されている。
*
スペイン軍のサーチャーUAVがアフガニスタンで500ソーティを記録
http://www.flightglobal.com/news/articles/spanish-uav-unit-marks-afghan-milestone-375991/
ISAFの発表によると、アフガニスタンへ展開中のスペイン軍は7月、IAIサーチャーII UAVの500ソーティを記録したとのこと。この部隊はISAFの一部としてヘラート空軍基地を拠点に活動しており、西部地区におけるISR能力を担っている。
スペインのUAV装備計画は、PASI unmanned air system programmeと呼ばれるもので、2008年から現在までIAIサーチャーIIを6機導入した。
*
ポーランドが独自開発のVTUAV、ILX-27を公開
http://www.flightglobal.com/news/articles/polish-companies-unveil-rotary-wing-uas-376163/
ポーランド、ウーチにあるMilitary Aviation Works (WZL-1)は、同国の国立航空大Institute of Aviation (ILot)、空軍工科大Air Force Institute of Technology (ITWL)とともに回転翼型のVTUAVを開発中で、最初のデモンストレータILX-27は完成間近であると発表した。
機体としては、原型機3機(疲労試験用、地上試験用、飛行試験用にそれぞれ1機ずつ)が製作中で、制御系はITWLが開発を行っているとのこと。
エンジンはライカミングO-540-F1B5で出力は260shp。主な用途は市街および山岳地における特殊作戦の支援とされ、ペイロード300kgを含めたMTOWは1100kg。全長7.74m、主ローター3枚ブレード、テールローターはフェネストロン式の5枚ブレード、巡航速度215km/h、上昇限度4240mといった性能になる予定。
その他にもインフラ監視、国境警備、偵察、輸送、人員避難(緊急時にストレッチャーに載せて飛ばす感じ?)などに対応可能とされる。また想像図にある通り、ロケット弾等による武装が可能となっている。
機体規模としては、同クラスのエンジンを搭載するロビンソンR-44に近い。キャビンを撤去してコンパクト化、ローターシステムを高級にしたイメージか。
*
イスラエル空軍がIAI Heron TP/Eitanの飛行を再開させる
http://www.flightglobal.com/news/articles/israeli-air-force-resumes-heron-tp-operations-376204/
イスラエル空軍では今年1月29日の墜落事故を受けて、IAI Heron TP/Eitanの飛行試験を停止していたが、このほど事故調査に一定の結論が出され、飛行が再開される見通しとなっている。事故調査は空軍とメーカーの合同で実施され、IAIの最終的な結論は、製造プロセスに起因する主翼構造の破壊が原因である、とするものだった。事故当初は、離陸した直後の墜落であったことから、(操作もしくは飛行制御のミスか何かで)フライトエンベロープを外れたために墜落したのではという推測もあったが、これは否定されたことになる。
Heron TP/Eitanはイスラエル空軍が保有する最大のUAVで、Heronとは別物。
全長13m、スパン26m、MTOWは4ton以上。離着陸を自動化するなどの特徴がある。実用上昇限度45000ft、連続滞空時間70時間で、MALE-UAVに分類されるが、プレデター系の3倍近い滞空時間を持ち、長距離の進出と海洋監視などにも適合する。
*
EADS Talarionの実大モックアップが名無しになってILAに展示される
http://www.flightglobal.com/news/articles/ila-axed-talarion-reborn-as-european-uas-376273/
EADS Talarionは、ドイツ、フランス、スペインに対して提案され、開発資金の提供を要請していたのだが、今年初めにその可能性が絶たれ、プロジェクトは頓挫した形になっている。
そのため、今更ILAで展示されること自体がEADS未練たらたらというか恨み辛みというか、まあそんな感じ。
今回の展示ではTalarionという名称自体が引っ込められて、単にEuropean unmanned aerial systemとだけ書かれているみたい。
基礎的な研究までは完了しているだけに、何とか実用機まで持って行きたかったところだろう。
ある程度はTAIに引き継がれる事になるのかな。
http://www.eads.com/eads/int/en/news/press.a73074f7-f808-4ed6-a92b-373fb92b34b8.html
しかしこれに関連してか、Cassidianのトップ交代が9月3日に起こっており、どうあってもTalarionのお蔵入りは避けられない状況に。新たに就任したBernhard Gerwert氏は、ユーロファイター計画に深く関わってきた人物で、MBDAの大株主でもあるという。