普通のゲームに戻りたくなったので、DRIVER : San Franciscoを再開。途中までは寄り道しながら進めて行ったが、途中からサブミッションが増えすぎたのと高性能車が必要になったため、ストーリークリア優先に転向したら案外あっさり終わった。以後、アクティビティの方だけ全部クリア。

車ゲーとしては、サンフランシスコが舞台ということもあって超豪華クレイジータクシー実名メーカー版といった印象も受けるが、何といってもゲームシステムが秀逸だ。
その辺を走ってる車に瞬時に乗り移れるのは他のゲームにはない特徴で、各種のチャレンジやアクティビティでもシステムを生かし切った感がある。普通のレースやテイクダウンだけでなく、レースのチーム戦やタワーディフェンスもどきまで実現した。無茶なストーリーも含め、このあたりは実にゲームらしく、とてもいい。

その一方で、ここまで大規模でなくても十分面白いもんになったのじゃないか?というのもある。メガヒット前提の超大作化にはリスクが付きまとう。IR情報では販売目標達成とは書かれているものの、数字を喧伝するところまではいかなかった。前作はGTAの対抗馬みたいな感じで、それに続いて車ゲーに回帰しつつ大きなフランチャイズにしたいという流れではあったが、今も続編の話題は出ていない。

そもそもハリウッドの60~70年代カーチェイスものというのは、あらゆるゲーマー層に向けて売っていくにはニッチ過ぎるから、より新しいワイルドスピードだのTAXIだののテイストも匂わせた方がマシだったんじゃないだろうか。せっかく登場車種が多いのだから、もっと網羅できた可能性はありそうに見える。
とは言うものの、内容が内容だけにお断りされたと目されるメーカーも散見されるので、どのみちそこまでは無理だったのかもしれん。

登場車種は、ビッグ3の時代を超えた大衆車が充実しているのに対して、ZとGTRを除く日本車、フランス車の全て、BMW、SLR除くダイムラー、フェラーリ、ポルシェが不在。それでも車種自体は140あり、スーパースポーツ枠にはマクラーレンやランボルギーニ、RUF等があるので不足は感じない。逆にオフロードとラリー車は蛇足かなあ。まああってもいいけど。
更に挙動は軽めでATのみ、色の選択すらできないと書いたら好みが分かれそうだが、やってみたら1台に拘るゲーム性ではない(何しろ町を走ってるどの車にも乗れるのだ)から、そこまで気にすることでもないかなあと思った。このゲームならではの特徴と言える。
どっちかというとマップに地名がないのとか、役に立たないGPSがゲームプレイ上は問題だ。

これらの弱点は、まあ全体的には些細な話。
車ゲーが好きなら一度は試してほしいゲームの一本と言える。

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任天堂が次世代で形態と据置のアーキテクチャを統合っていう話をしてたので、ハードウェア的にどうなるかというのを少し考えてみた。

発売時期、ハードウェアの形態がそもそもわからないので100%憶測になるが、可能性としてはどんな形にもできる。例えばタブレットコントローラが携帯可能な本体で、拡張BOX側にSATA ExpressでGPUを接続して据置になるとか。まあ電池の問題を別にすれば、技術的に不可能って事はほとんどなくなっている。
この意味で不可能かと思われたのはむしろ、WiiU-タブレットコントローラ間の遅延なし映像伝送の方だな。タブレット解像度が4:3の480p相当なのはそれが仇になった感じでもあるが、いかにも任天堂らしい割り切りだったのは確かだ。

Retina的なppiの基準で言えば、3DS LLの上画面は5インチ弱。この画面サイズに対応する解像度としては、スマートフォンじゃ1080pもあるが、まあ720pでも十分ドットは見えなくなるから、これを性能の上限と仮定する。720pと言えば、やはり前世代据置機程度の性能が必要となる。
そして現世代、3DSのプロセッサはARMで、WiiUはPPC系。これらを統合するとしたら、幾ら任天堂が独自開発にこだわるとしても前者が鉄板…じゃないかなあ…ということで、今後採用可能なARM系プロセッサがどの程度の性能か、というのを極々大雑把に見てみる。英ウィキペにこういう表があった。

http://en.wikipedia.org/wiki/Instructions_per_second

Cortex-A15相当のKrait、2コア、1.5GHzで、前世代APUのAMD E-350と同等だが、Xbox360のXenon比では半分程度。Cortex-A9相当4コアのTegra3で7割程度。こうしてみると、64bit化するCortex-A57/53まで待たないとプロセッサパワー微妙って感じだ。
この表だと現世代のJaguar 8コア勢も大した数字にならなさそうだが、とりあえずGPUでごまかせてるな。まあそれはおいといて。

64bit ARMは、AppleのA7が最初の製品となったが、まあこれは除外しても構わんだろう。これにNVがTegra K1で続くも実性能はまだ見えてない。それでもGPUのアーキテクチャがPC向けの上位製品と共通化されているのは大きい。AMDのK12も同様の構成になるはずだが、登場は2016年以降の予定。 この時期になると、可能性は低いけどIntelのSkylakeやGoldmontも市場投入されてくるから、3DSをもう3年ぐらい引っ張れば選択肢はずっと増えるのは確か。
しかし480~540pに抑えれば性能はここまで要らなくなり、型落ちプロセスのCortex-A15の2コアやA7の4コアでも何とかなりそう。そもそも互換性などの理由で64bitは使わないかもしれない。 3DSで使っているのはCortex以前のARM11だから結構古い。また最新チップは高コストの最新プロセスでないと作れない可能性も高いから、結局は28nmプロセスの今スマートフォンに採用されてるA15やA17が2年後に…ぐらいの方がありそうだ。

仮に携帯540p、据置1080pとなると、SCEと同じ考え方になる。っていうか冷静に考えたら、720pまで行ってもフォント綺麗とかHD動画見て綺麗とかそんな利点しか思いつかぬ。携帯機にTV出力を付与する前提ならあってもいいけど、それだと据置機廃止って方向性そのものになってしまうだろう。

ということで、これ以上は任天堂の考え方の問題になってしまうため、続けてもあまり意味がない。
3DSの後継をいつ出すか、携帯と据置の境界をどうするか、ぶっちゃけ携帯機をTVに繋ぐのを良しとするのか、またカスタム部品への拘りを通すのか等々。正直、ハードで独自性を出して成功するかどうかも、汎用部品の底上げがされた今の時代にはよくわからない。

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追記

その後殺伐としたゲームばかりやっていたので衝動的に3DS LLを買ってみたりしたが、個人的にずっとあった携帯機の嫌なところ(視認性、操作性の問題)は全部残ってた。あと電源投入時のUIに中途半端なホームメニューとか必要なのかと疑問に思うところもあるが、想像していたよりはもっさりしてなかったのでよしとする。と申しますかこれだと2DSみたいのもアリかもしらん。折りたたみ廃止してボタン配置をまともにしたやつ欲しい。
あと全然熱くなんないのは高効率な感じでよい。据置CSにせよPCにせよ部屋の温度上がるようなのとは違うなと。

で上の解像度の件、この画面サイズは480p×2画面で十分じゃねえかなあと改めて思った。ことフォントに関しては、240pはさすがにキツイ。2013-2014シーズンのスマートフォンの性能を2016年ごろに低コストで達成できるんだったら十分でないか。