F-35のIOCについて/F-35プログラムコスト下方修正/USAF参謀長がF-35Aの運用コストに言及/F-35製造計画は2015年度以降は安泰か?

F-35のIOCについて

http://www.flightglobal.com/news/articles/pentagon-reveals-dates-for-f-35-initial-operational-capability-386552/

5月31日の国防総省の議会向け報告書(F-35 IMS Version 7)によると、USAF向けF-35AのIOC獲得は2016年8月~12月の間となる模様。
ここで言うIOCは、USAFの標準的な1個飛行隊を編成(定数12~24機)し、実戦環境下で「基本的な(basic)CAS」「限定的な(limited)SEAD/DEAD」任務を達成するのに十分な能力を有することを指す。

しかし2016年の段階では、一応の完成形であるソフトウェア、Block 3Fが間に合わない公算が強い。これは、最新の情報ではBlock 3Fが2017年後半まで開発完了しないと見られているためで、ペンタゴンがまた一歩譲歩した格好。
Block 2BまたはBlock 3iとされるが、明示はされていない。USAF向けの2Bと3Fの間の暫定ソフトウェアといった感じもする。interimのiかな。
今年2月頃の、日本向けF-35のソフトウェアがBlock 3Fでなく3iになるとの報道とも関連する。別に日本向けだけじゃなくて、もう全部遅れてるという。

一方USMCのF-35Bについては、2015年7月から12月にかけてのIOC獲得を目指しており、こちらはBlock 2Bで行く方針を固めている。こちらのIOCは、1個飛行隊10~16機でCAS、対空戦闘、航空阻止攻撃、assault support escort(USMCの用語で、MAGTFの空挺作戦の護衛を指す)、および武装偵察を含む。またAutonomic Logistic Information System V2ソフトウェアまでは入る。将来Block 3Fにアップデート予定というのはUSAFと同じだ。
Block 2Bでは短射程AAMは使えないが、AMRAAMは使える。

http://www.flightglobal.com/news/articles/f-35a-launches-first-amraam-386882/

F-35 AF-1からの最初のAIM-120C5 AMRAAM空中発射試験が6月に行われてる。

Block 3FでIOCを獲得するスケジュールをとるのはUSNのF-35Cで、2018年8月から2019年2月にかけてのIOC獲得とされている。

現在の最新版はBlock 2Aで、5月6日に最初の機体、AF-25がエグリンに到着した。

http://www.flightglobal.com/news/articles/eglin-afb-receives-its-first-block-2a-f-35-385643/

2Bも年内予定。

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F-35プログラムコスト下方修正

http://www.flightglobal.com/news/articles/f-35-programme-costs-down-49bn-says-pentagon-report-386339/

こちらも国防総省の報告書からの話題で、2012年度SARの要約によるとF-35のプログラムコストは、全体で3310億ドルから3260億ドルに減少したとのこと。実際のコストダウンは49億ドルほどになる模様。

内訳は、まず減少分が人件費の削減、78億5000万ドル。初期製造コストの圧縮、11億2000万ドル。2011年SARで指摘された分は、機体およびエンジンの下位のプログラムについてのコスト配分見直しで9億8100万ドル。予備部品と支援コストの見積修正で6億9800万ドル。基地施設の10億3000万ドル。

ここまでなら凄い頑張ってコスト削減できました、で終わる話なのだが、それで済まないのが恐ろしいところで、F135エンジンなどの開発コストの増加分で70億ドル以上が相殺されているそうだ。
大枠ではそういう勘定になるが、製造の遅れに伴うコストアップを、エンジンの方のスペアパーツ削減や初期のエンジン単価が見積より下がった事などである程度相殺してるらしい。

F135の開発費用については、新たにSDDにおける修正契約が結ばれた。

http://www.flightglobal.com/news/articles/pw-awarded-649m-contract-extension-for-f135-development-387034/

金額としては6億4900万ドルの追加。飛行試験とエンジニアリング支援にかかる費用のほか、2基の予備エンジンとスペアパーツが含まれる。この契約により、F135のSDDフェーズ期間は、2013年9月30日から2016年12月31日まで延長されることとなる。

SDD契約によってP&Wから提供されたF135エンジンの数は、CTOL型の17基、V/STOL型の14基。生産型としてはCTOL型100基とV/STOL型40基を納入したとのこと。

コスト削減に励んでも開発費用がかさむ一方…という現状が、改めてよくわかる。

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USAF参謀長がF-35Aの運用コストに言及

http://www.flightglobal.com/news/articles/usaf-estimates-f-35-will-cost-32000-per-hour-to-operate-386430/

まだ運用が始まってない状況ではあるが、1飛行時間あたりのコストは32000ドル程度という数字が挙がっている。2012年度のSARで示された数字と大体同じで、現在のF-16C/Dのそれは1飛行時間あたり25000ドル。ただし長距離の遠征などについてはデータが足りない状態なので、根拠は弱い。とりあえず最大値はこの辺になると言いたいみたいだが、オランダにはF-16の1割増程度と説明した、という話もあったらしい。

http://www.aviationweek.com/Blogs.aspx?plckBlogId=Blog:27ec4a53-dcc8-42d0-bd3a-01329aef79a7&plckPostId=Blog%3A27ec4a53-dcc8-42d0-bd3a-01329aef79a7Post%3Af5843809-1a12-42de-8d48-e4d13eac94d5

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F-35製造計画は2015年度以降は安泰か?

http://www.flightglobal.com/news/articles/pentagon-procurement-chief-cautiously-optimistic-about-f-35-production-ramp-up-387071/

これまでのF-35開発・製造の歴史は延期とそれに伴うコスト増大の繰り返しだった感がある(http://nation.time.com/2012/07/09/f-35-nearly-doubles-in-cost-but-you-dont-know-thanks-to-its-rubber-baseline/)が、国防総省で装備調達のトップを務めるフランク・ケンダル次官は、新しい問題が発生しない限り(2、3の軽微な計画遅延はあるものの)、と前置きしつつ、FY2015以降の製造見通しは楽観的であると述べている。計画では、米軍向けはFY2015に42機、FY2016に62機、FY2017に76機、FY2018に100機…となる。

また、こちらでもライフサイクルコストに絡んで運用コストにも言及されている。今出ている数字は過去の試算に基づいたものであって、更新が必要と発言。数字としては下がりつつあると述べた。

楽観的とは言うものの、飛行試験計画はまだ40%ほどしか終わってないという現実もあるので、勝利宣言にはまだ早い。つまり、2年間で相応の進歩を遂げたのも事実であるが、まだ計画に潜むリスクの全てが解消されたわけではないとしている。

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もう一つ、F-35Bの運用コストにまつわる記事があった。

http://www.flightglobal.com/news/articles/paris-usmc-works-to-reduce-f-35b-operating-costs-387410/

パリショーでのUSMC当局者(航空部隊の副司令にあたるロバート・シュミーデル中将)の発言から。

USMCでは、F-35Bの運用コスト低減に熱心に取り組んでおり、状況によってはA型と同等レベルまで抑制できるかもしれないという。MV-22の運用コストについて、20%ほども低減した実績がある。これには修理や特定の整備を、機体を送り返さずに飛行隊または中間レベルの施設で実施するという手法を用いたとのことで、同様のアプローチをF-35Bにも適用することを検討しているようだ。

現場と少し離れたところでは、机上でのコスト見積条件を、より現実に即したものに修正していくという事も考えられている。例えばSTOVL飛行の割合が現実とかけ離れた数字になっていたりするらしい。

最後の一点はシミュレータの活用というところで、部隊の活動のおよそ半分をシミュレータで行い得る可能性を示唆している。ネットワーク化されたシミュレータによって再現度はかなり高まっており、さらに実機の訓練では実施できないような厳しい環境を作り出すこともできるため、訓練飛行の大部分をシミュレータで代替するのみならず、それ以上の事も可能になるから、というのがその根拠となっている。

X-48Cの飛行試験計画が完了する/X-47Bの模擬着艦試験と艦上試験/MQ-4C トライトンBAMSが初飛行/最初のF-35CがUSNに引き渡される/インド海軍が最初のMiG-29K飛行隊を編成

X-48Cの飛行試験計画が完了する

http://boeing.mediaroom.com/index.php?s=43&item=2649

http://www.nasa.gov/centers/dryden/news/NewsReleases/2013/13-08_prt.htm

4月12日付。
ボーイングは、4月9日の30回目のフライトをもって、X-48Cの飛行試験計画を全て完了したと発表した。2012年8月12日から始まる18ヶ月間の計画は、大部分がNASAとの共同作業で、将来型航空機の研究としてAFRLも関与するものだった。この間のフライトは、1回に大凡30分、飛行高度は最大で10000ft、速度は140mph程度に達したとのこと。
計画の中心はBWB型航空機の飛行制御に関する実証で、離陸、着陸時と飛行中のいずれの状況においても、従来型航空機と同様に効果的に制御できることが示された、としている。具体的には、低速域のフライトエンベロープと操縦性の確認といった内容だったようだ。

X-48Cの設計はボーイングで、機体を製作したのは英国のCranfield Aerospace。見た目のB型との違いは、エンジンが1基減って双発となり、まともな垂直尾翼が付いて完全な全翼型ではなくなった。というわけで、そのまんまB型を拡大して内部構造を描いた想像図の姿で具現化することは、おそらくない。
また、B型より明確に進歩した点として、操縦性が挙げられている。機体側の修正だけでなく、ソフトウェア側の改善も効いており、将来の実用機に至る飛行制御システムが確立されたとしている。

低騒音と高効率が最大の利点とされ、今後もBWBの開発は継続し、遷音速で飛行可能な試験機に進むとの声明が出ているが、具体的な情報は無し。

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X-47Bの模擬着艦試験と艦上試験

http://www.northropgrumman.com/mediaresources/pages/NewsArticle.aspx?art=http://www.irconnect.com/noc/press/xml/nitf.html?d=10031586

http://www.navy.mil/submit/display.asp?story_id=74120

5月4日、NASパタクセントリバーにおける模擬着艦試験の模様。

http://www.youtube.com/watch?v=1Z2vpnbEbXc

5月14日、CVN-77 ジョージHWブッシュ艦上でカタパルト発艦試験が行われた。

http://www.youtube.com/watch?v=0Rf0rDIhGv0

甲板上からの映像。

http://www.youtube.com/watch?v=604rQM5rhXQ

その後のタッチアンドゴーの様子など。

http://www.youtube.com/watch?v=sIWVs8xtiv8

http://www.youtube.com/watch?v=pKtlfQ1YYJI

http://www.youtube.com/watch?v=YxYyQhh5agM

http://www.youtube.com/watch?v=Hitw0UTd9Rc

ブラストディフレクタは使われていない。

エレベータ上ではこんな感じ。

http://www.air-attack.com/images/single/1192/X-47B-moved-onto-an-aircraft-elevator-aboard-the-aircraft-carrier-USS-George-HW-Bush.html

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MQ-4C トライトンBAMSが初飛行

http://www.navy.mil/submit/display.asp?story_id=74320

5月22日に初飛行している。制限空域内を80分ほど飛行し、高度20000ftまで上昇したとある。
今後の試験を通じて、P-8Aを補完しうる作戦能力を実証していくこととなる。将来は5カ所の海外拠点を含む海軍基地(ディエゴ・ガルシア/ハワイ州、NASジャクソンビル/フロリダ州、嘉手納/日本、NASポイントマグー/カリフォルニア州、NASシゴネラ/イタリア)に配備される予定。

パームデールにおける組立工場内とタキシング試験。

http://www.youtube.com/watch?v=mxs1ONqMSLM

初飛行の様子。パームデールから実施された。

http://www.youtube.com/watch?v=FMyH9UkHz2I

カラーリングが昔の海軍機みたいだ。

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ベル・ボーイングがMV-22/CV-22を99機受注

http://boeing.mediaroom.com/index.php?s=43&item=2699

6月13日のプレスリリースでは、機数がUSMC向けMV-22が92機、USAF向けCV-22が7機の合計99機、NAVAIRとの5年契約となり、金額は約65億ドルとされている。複数年契約とすることで10億ドルほどの経費節減だそうだ。また最大で23機を追加できる条件となっている。

このプレスリリースによると、現在運用中のV-22は200機以上で、総飛行時間は18万5000時間、このうち半分は過去3年で記録されたとされている。

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最初のF-35CがUSNに引き渡される

http://www.navy.mil/submit/display.asp?story_id=74982

6月22日、エグリンAFBにて編成された米海軍戦闘攻撃飛行隊VFA-101が、最初のF-35Cを受領したとのこと。

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LMがUCLASSのコンセプト映像を公開

http://www.youtube.com/watch?v=9Em14UbNUeA

4月の話なのだが、UCLASSのコンセプト映像が公開されている。スカンクワークスの名前がクレジットされており、F-35CとRQ-170の技術に基づいている。最後にちらっと出てくるがVARIOUSもまだ諦めてないのね。

http://www.lockheedmartin.com/us/products/various.html

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インド海軍が最初のMiG-29K飛行隊を編成

http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2013-05-11/india/39185964_1_indian-navy-ins-hansa-mig-29kub

http://en.rian.ru/world/20130511/181089289/Indian-Navy-Commissions-First-MiG-29K-Fighter-Squadron.html

新編成されたのはINAS 303 “ブラック・パンサーズ”で、5月11日、ホームベースとなるINSハンサにて式典が行われている。母艦となるヴィクラマーディティヤに関しては、年内引き渡しに間に合うのかなあ。このところ「今年中に引き渡し」というのが半年1年ペースで遅延してる印象なのだが。

COMPUTEX TAIPEI 2013

COMPUTEX TAIPEIに合わせてデスクトップ版のHaswellが発売されたりRichlandが発売されたりした。が、Haswellの方はどうにも自作趣味方面の受けがよろしくない。
対してRichlandは繋ぎということもあって、そもそもが微妙な立ち位置だったにも関わらず、次のKaveriはFM2+になる(=RichlandがFM2の最終型)とか、円安の割に価格が抑制されてるとかのプラス要因が僅かに出てきた。とは言え所詮好事家以外は手に取ることもない類の製品であろう。

デスクトップのHaswellに関しては、省電力化した分とTDP枠を上げてまでiGPUの高性能化を進めた点、設計に手を加えた割にパフォーマンス向上は微増というイメージが付いてしまったが、詳しく見るとトータルで1割近くIPCが向上してるようなので、成果が無いわけではない。1割程度じゃ体感しがたいというのが実情で、こうした評価はIvybridgeの時もそうだったし、AMDのBulldozer→Piledriverでも似たような感じの反応だったように思う。

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発売前からHaswellの主戦場はモバイルである、という事が言われてきたわけだが、これらはQ2の夏モデルから一部のノート製品で採用されている。真っ先にレビューが出たのがNECのLavie L。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20130603_601767.html

しかしモバイル版であっても、4C8Tのi7のTDP枠では、恩恵があんまり無い様に見える。性能差の方は、新型でストレージがハイブリッドHDDになってるからあんまり当てにならない。
これに対して各社ともi5搭載製品では、連続稼働時間を一気に延ばしてきており、一般的なUltrabook級つまりは2c4TのTDP15Wあたりまでが変化を実感できる範囲なのかもしれない。

VAIO Duo 13
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130610_602734.html

コンバーチブル型の新型としてはこれが最右翼か。

Let’s note AX3
http://panasonic.jp/pc/products/ax3w/

こっちは従来モデルのHaswell版といった感じ。

東芝のコンバーチブル型はR822が続投で、分離合体型V713を新たに投入する。全体の流れは、分離合体型なのかなあ。重くなっちゃうのがやはりネック。

http://dynabook.com/pc/catalog/dynabook/130531v713/index_j.htm

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といったわけで、Haswellでデスクトップ製品で(Uプロセッサ以下だけど)面白い存在になりそうなのが次期型のNUC。i5-4250UのiGPUは、GT3のHD Graphics 5000なので、デスクトップ製品のGT2、4600よりも高性能。つまり、少なくともベンチ上ではAMD Aシリーズの最上位の次ぐらいの性能が期待でき、消費電力はノートPC並。ちなみにモデルナンバー下2桁が50のは、GT3内蔵を示している模様。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130605_602239.html

http://ark.intel.com/ja/products/75028/

定格クロック1.3GHz、TB時2.6GHzで現行NUCよりも性能は高くなる。USB3.0にも対応するし、SoC化の利点もあってか、ケース、64GBのmSATA SSD、4GBのSO-DIMMをセットにして予価299ドルとか異様に安い。もはや普通のPCが皆殺しにされそう。

NUCそのものはIntel入りでないとダメっぽいので、GIGABYTEは類似する独自のフォームファクタも出してきた。

BRIX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130606_602480.html

Richland、Kaveri搭載モデルもあるが、次期NUCに対抗するには厳しい。敢えて選ぶ理由があるとしたら値段ぐらいだが、国内導入価格はi3とかと大差なくなりそうだ。
2.5インチシャドウベイのあるNUC、みたいのはSilver Stoneも展示してる。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130610_602881.html

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Windowsタブレットに関しては、次のRTではクアルコムが主になりそうな話が出てる。リファレンスモデルにSnapdragon 800が採用されたとのことで、Surface RTも同様の構成になる可能性はわりと高いかと思う。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130606_602475.html

新しいタイプの製品としては、Acerが8.1型のAtomタブレットを発売する。ハードウェア的には、W510を一回り小さくしただけ。Win8の解像度の要件を緩和したから出てきたものと思われる。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130618_604175.html

タブレットじゃないが、同頁の上の方にAspire R7というのが出てる。これはヒンジがアームみたいな二重関節になってるという代物で、しかも15.6型とでかい。使いやすいのかよくわからんけど、意欲的なデザインであるのは確か。
P3てのはW700のコストダウン型みたいな感じかなあ。解像度も下がってるし。

タブレットにOfficeを積極展開する方向性については別記事あり。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20130607_602647.html

タブレットに限らないがAtom系の中にもPentium(Bay Trail-D)とCeleron(Bay Trail-M)の名前が入るらしい。まだ使うのか。もういいんでないのかさすがに。

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またクアルコム関連で、Cortex-A12という新型CPUの発表がなされた。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130603_602036.html

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20130607_602647.html

内容的には命令セットがARM-v7になったA9というかパイプライン短縮したA15というか。パフォーマンスレンジとしてはA9とA15の間を埋めるとのことだが、それってビッグリトルがイマイチだからですか?という気がしないでもない。あと、製造プロセス開発遅れの問題と。

なんだかNVもTegra4もあんまり出てこなかったな。

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関係ない記事だがAMDのサーバ製品ロードマップにARMとKaveriベースと覚しき製品が登場するも(少なくとも2104年は)12~16コアではPiledriver続投ぽい。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130618_604144.html

FX8350買っておこうかな…

E3 2013

2013年のE3は、久々に次世代機が2社から発売ということで盛り上がる…かと思いきや、なんつーか海外メディアもゲハ化が著しくて色々酷い。と思ったけど、冷静に見ると2機種の違いは価格差と認証周り位しかなく、サービスの差別化もハード性能も独占タイトルも霞んだ印象を受けた。そもそも性能をアピールするにも、CS機で飽き足らない層はもうPC買ってるだろうから無理がある。結果、ゲーム機としての普及ペースは微妙な感じになりそうであり、まあFUD合戦になるのは必然かもしれぬ。

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こうなるとWiiUの位置が真空地帯になって売れる、かと思いきやカンファレンス代わりのダイレクトで、ファーストタイトルがなかなか揃わない現状を明らかにしたりとイマイチなので、単に他の現行機が売れるだけのような気もする。
現行機と言えば、Xbox360新型が発表されたが、デザインを下位モデルらしくしょぼくしてみましたお値段据え置きですけどーみたいな感じでアレはないと思う。

それはともかくとして、任天堂ファーストタイトルの遅れは、HDになった時点で物量が膨大になることもあるので、その開発能力自体に疑問符、とまではいかなくとも、リソース不足は間違いないんじゃないかなあと思わされる。その空隙をサードタイトルが埋めるのが理想だったのだろうけど、そうはなっておらず、結果として現時点では、HDになったWiiという以上の存在感は無い。

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PS4はXbox Oneよりも値段が100ドル安いのだが、カメラがオプション化した件について、公式の画像ではカメラがあたかも標準装備であるかのように写ってたりした点(あとコントローラの発光部分も無意味になる)は、いろんな人が指摘しているところ。それもミスリードですよっていうのもまあアリかもしれんが、開発現場はどう見ておるのか。

多分これがカンファレンスでの初出。

http://game.watch.impress.co.jp/img/gmw/docs/603/042/html/sce02.jpg.html

今の公式では消されてる。

http://www.jp.playstation.com/ps4/

 

もう一つの懸念材料としてはネット対戦の有料化で、完全にLIVEのシルバー/ゴールドと同じ感じになる。これはSENになったときにも噂されたものだが、実現はしなかった。PS3までは現状のまま、無料サービスとして残すという話なので、世代交代にも影響しそうだ。まあ徐々に誘導していくんだろうけど。
またPS4ではクラウドゲーミング(今回ほとんど言及されてない気が)にも対応する。そっちをどうやって課金していくかというのもまだ見えてない。

ちなみに国内のクラウドゲーミングサービスとして、一足早くサービスに入るG-Crusterは、使用期限1年タイプと月額課金タイプの併用だったりする。これも一つの目安にはなるかもしれない。

http://ascii.jp/elem/000/000/792/792643/

また話が逸れるけど、ここにもコナミが旧作提供してるのが面白い。WPに続いてWindows8のアプリストアにもPCエンジンものを提供するみたいだし、この辺だけやけに活発なんだよな。

http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/601/332/html/683.jpg.html

全体的にはマルチプラットフォームのタイトルが目立つカンファレンスだった。
UBIは積極的に新しいUIとかを提案しようとしている印象。結果、DivisionはWatch Dogsと被っちゃってるけど。

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Xbox Oneの方は、現行機が最大のライバルという展開かなぁこれは。認証にしても、今ネット繋いで360使ってる層としてはあんまり違和感はないのだけど、思い返せば鯖不調よりもこちらのルータ不調で繋がらない方がずっと多かったのだった。

というか24時間に1回という表現がよくわかんないのだが、オフ前提の場合、逆に24時間に1回休めばイイってだけなら、ほとんど制約無しに等しい。ここはまだちゃんと説明されてないみたいだ。

http://japanese.engadget.com/2013/06/06/xbox-one/

まだまだ流動的。ただDRM強化に限って言えば、ハード側もソフト側もメーカーの総意である筈なので、どんな言い方をしようがあとはやるかやらないか、というところまで来てる。
現世代でも手段を選ばなければできたが、実行したEAはもうやらんと明言した模様。

http://www.choke-point.com/?p=14103

Xbox Oneのクラウドコンピューティング利用に関しては、Titanfallではシングルプレイの要素は大部分をクラウド処理してるという。冷静に考えるとかなり凄い。こういうのが「オフでも常時接続必須」の例になるのかもしれない。

http://www.choke-point.com/?p=14127

FORZA5では、プレイヤーの走りをAIに落とし込んで非同期マルチプレイみたいなことをやる。これも処理はクラウドに投げるというから常時接続推奨ぽい。

http://game.watch.impress.co.jp/docs/interview/20130616_603921.html

最新のインディカーがどう表現されるのかはちょっと興味深いが見た目以外の変化がどうなるかまだわからん。

最大のサプライズはクリムゾンドラゴンがXbox One対応でKinect捨てたことだな…
これで360外したら大荒れになるところだったが、一応出る可能性はあるみたい。

http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20130613_603584.html

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何となくだけど、パーティクルとエフェクト以外は現行機とあんまり違わん感じなのかも。CPU部分はどう考えてもシングルスレッドが弱いわけだし。
フレームレートは死守して欲しいところだったが、意外と30fのゲームも多そうなんだよな。そういう意味では期待できるタイトルは限定される。Titanfallにしても映像はそこまでじゃない。面白そうではあるが。

ゲーマー層に訴求しなければ別のマス層を狙え、となるのも当然なので、その意味ではMSの方が強いのかもしれん。PS4との100ドルの価格差については、MSがゴールド2年縛りで初期投資を抑える作戦とかも取り得ると言われてる。
STB機能の大半はゴールド必須のはずだから、そっちが欲しい人には訴求するかも。

でもって国内展開についてはどちらも不明。TGSまでに徐々に出てくると予想される。
見た感じ、ロンチで何か出しそうなとこは無いけどTGSまでには以下略。
コンシューマで堂々と基本無料やり出したりもうわけわからん。

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といった感じで最後はモリニュー先生のド正論で締めたい。

http://www.choke-point.com/?p=14097