Cintiq 13HDなどPC関連

Cintiq 13HD

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130327_593314.html

ワコムは、特に上位モデルに関しては、在庫管理というか新製品投入サイクルが巧みという印象を受けるのだが、液晶タブレットに関しては、わりと製品サイクルが長く、明確にプロユースとそれ以外を区分けして売ってきた。iPadなどのタブレット端末が流行りだしても(筆圧標準対応じゃないから)方針は変化しなかったが、Win8発売から状況が変わる。タブレット型PC+筆圧スタイラス対応製品が徐々に増えてきて、モノによっては数万で買えるやつも現れ、ワコム製品以外のも結構ある。特にイスラエル企業のN-trigが勢力を拡大中。この辺、ワコムは部材の供給元でもあるから、市場動向を比較的正確に把握することができてたはずで、スペックで負けないやつをそろそろ出しとくか、みたいな流れではないかと予想される。

大きさとして13.3の1920×1080は、結構いい線だと思う。が、逆に言うと、そろそろペンタブレット自体が技術的に、「上がり」に近いとこまで来てしまってもいる。タブレットとしての性能はIntuos3あたりでほぼ完成しており、例えばこれがワイヤレスになったり、ARMでもx86でもSoCを積んで単体製品化したなら、その先は単純な数値上の高解像度化ぐらいしか思いつかん。単体で完結した画板/製図板みたいな方向に進むのかどうかもよくわからんけど、コモディティ化が進むことはもはや避けられない情勢だ。

サムスンがワコムの株式5%を取得したのが今年の1月末だったが、

http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20130130_585777.html

モバイルデバイス向けで部品供給するのがメインになってしまうと、現在進行中のiPhoneこけたら皆こけた的な状況に陥るし、当然、単体製品としてのペンタブレットの展開に影響を及ぼす可能性もあるが、現時点では何とも言えん。
一方でサムスンの電子ペーパー+ペンタブレットみたいなもんも、可能性は出てくるか。

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MSI S20コンパーチブル型Ultrabook

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130329_593726.html

国内ではドスパラ版と思しい黒いのが先に発表されている。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130321_592553.html

色以外の違いはよくわからんが、以前もドスパラ版のMSIのタブレットがあった。全体的にはVaio duo 11と似たようなスペックで、ペンタブレット対応しない分?100グラムほど軽い。

ただし、Win8発売から今までの状況見てると、コンパーチブル型は主流にはなんなそうだ。業務用端末ならアリでも、一般コンシューマ向けでは求められてない感が凄い。今年の年末になるとレッツノートだけになってるかもしれん。
触った感じ、R822ぐらいごつい方が安心感があるのだけど、モバイルPCとしては単純に軽量型のUltrabookより重いのが痛い。合体型なら単体重量を軽くできるが、合体時はやっぱり重くなっちゃうので、煩わしさはあんまり低減されない。

ASUSの新型も合体すると2kg近い。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130307_590783.html

ちなみにVaio duoは直販で在庫一掃キャンペーンやってて、今ならこれらと同じぐらいの金額で買えたりする。

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タッチ対応で11.6型のUltrabook

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130328_593588.html

カーボン素材で1kgちょいの重量というのが売り。14のThinkPad X1 Carbonより小さいのが良ければコレか。でもX1も在庫一掃キャンペーン中で意外と安いので、値頃感はあんまり無し。

こちらはギガバイトのX11のドスパラ版ということらしい。

www.gigabyte.com/products/product-page.aspx?pid=4247

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ナナオからWin8対応23型マルチタッチ液晶T2381W

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130301_590023.html

スタンド含む機能面ではLG系のよりも上だが、かなり高価。前モデルは8対応無しと明記されているので、ナナオ製品ではこれだけ。

しかしどう見ても旧モデルとほぼ同一のハードで、8対応を謳ってきてる製品も存在する。グリーンハウスの21.5型2点タッチパネル。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130318_592205.html

5点とか10点とかの必要性が、まだよくわからんのだよな。最低2点でいいんじゃないかみたいな。

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ナナオS2100後継の21.3型1600×1200液晶モニタ

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130304_590273.html

4:3のニーズというと医療系とかかね。10ビットLUTなど微妙にスペックは向上しているが、やはりL997とは別ライン。

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AMDがRichlandを発表

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130312_591267.html

Richlandは単にTrinityの選別品であるという説と、製造プロセスにも改良が加えられたという説がある。なにげに設計変更された部分が多いので、多少改良されていそうではあるが、詳細不明。

Richlandの実製品として真っ先に出てきたのが、MSIのA10-5750M搭載のゲーミングノートPC、GX60およびGX70。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130329_593836.html

日本で発表されたが世界初だったみたいだ。モバイルGPUの方の8970Mというのは、まだ正式発表されてない模様。総合して前モデルのGX60の1~2割向上なら十分か。Haswell出るまでだが。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gpl/20121213_578324.html

デスクトップ向けがいつ出るのかは、Trinityの時同様にわからずじまい。

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AMD E2-2000オンボードのmini-ITXマザーボード

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130322_592722.html

たぶんBobcat最強と思われるが高い。Kaveriももうすぐだしなー。

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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130307_590796.html

アスクがCrucial M500シリーズを取り扱う模様。CFDとかも売り出しそうだな。960GB製品はどれぐらい入るのだろうか。買わないけど。
ラインナップと性能は以前の記事にあった。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130110_581267.html

DDR4の話題もあるが、こっちは少なくとも来年中はサーバ向けに留まる感じだ。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/20130304_589890.html

コストかかるっぽいし、コンシューマ向けはモバイルメモリが伸びてきそうだし。
まあIntelがデスクトップPCをどうするか次第か。

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NUCでファンレスなPC

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130329_593736.html

筐体が放熱する構造なのでコストはそれなりにかかる。結果、9万超え。
この中身とサイズでファンレスというのは今までなかったかもしれない。

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HGSTがHDDの記録密度を2倍に向上する技術を開発

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20130301_589984.html

分子自己組織化というのはナノテクノロジー的には重要項目の一つ。

http://www.sigmaaldrich.com/japan/materialscience/micro-nano/sam-learning.html

記録密度の向上に関してはこの辺か。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20130117_582047.html

欧州製電動スクーターいろいろ(コンセプト含む)/Cycon Circleboard/ONDA Cycle/EV設計のオープンソース化にクラウド出資を募集

欧州製のフォールディング可能な電動スクーターが幾つか出ているので羅列。

米国のプロトタイプは全部むきだしというのが多いが欧州はそうでもない。販売開始されてるものもある。

・Scuddy

http://www.gizmag.com/scuddy-folding-electric-scooter/26317/

ドイツで製造されている電動折り畳みスクーター。モータは2馬力で、4時間充電(急速充電で1時間)して40km走る。
小さいがリーンマシンの構造を有しており、3輪セグウェイみたいな感じ。前輪は12.5インチ、後輪は10インチ。ブレーキは前がディスクで後ろがドラム。
スポーツモデルの最大速度は35km/hに達するが、シティモデルでは20km/hに制限される。
2月から販売が始まっており、価格はそれぞれ3499ユーロと2999ユーロ。

重量は30kg弱か。

http://www.scuddy.de/index.php/technik.html

・SSIKE e-Scooter

http://www.gizmag.com/ssike-e-scooter/26201/

SSIKEはスペインで設計されたもの。補助輪の付いた一輪車といった風情であるが、後輪操舵は特許を取得したらしい。再生ブレーキあり。
こちらも最大速度20km/h、航続距離40km。自重は軽く、12.4kgに収まる。ただし完全な立ち乗りタイプとなり、前傾姿勢で急制動した際に危険ではと指摘されてる。

・JAC <

http://www.gizmag.com/jac-electric-scooter/25928/

オランダのLEEV Mobilityという会社が、自社のコンパクトゴルフカートから発展させたもので、構造的には自走キックボード。自重20kg以下で、最大速度24km/h、航続距離20km。
特徴的なのは200V電源だけでなく自動車の12Vからも充電可能なこと。遠くの駐車場から数キロの移動といった使用にも対応できるとする。
1月時点のこの記事ではキックスターターで集金中となっているが、やや残念な結果に。

非対称のハンドル基部とか、細かいところが面白い構造になっている。

・MOVEO

http://www.gizmag.com/moveo-folding-electric-scooter/26126/

折り畳み、または可搬性の高い電動スクーターは、簡易な構造になるのが常であるが、このMOVEOは伝統的な腰掛けサドルを備えたスクーターになっている。ハンガリーのNPO、アントログループという集団が手掛けた。

最大速度は45km/hと普通のスクーターに近く、航続距離は35km。
折り畳みにかかる所要時間は約2分で、スーツケース風に引いて歩ける形になる。カーボン複合材を使ってるので25kgと軽いものの、価格がどうなるかというところ。年間15万台の生産では一台3100ドル、同4000台の生産では4600ドルという試算が出てる。
ネットで予約受付中。原付扱いで日本でも乗れそうだな。高いのはしょうがないけど。

モータやバッテリの詳細仕様が出てないのはやや危険を孕む感じに。

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Cycon Circleboard

http://www.gizmag.com/scooter-cycon-circleboard/26298/

これは無動力。スイスで作られてるもので、フレームからハンドルまでが優美なカーブを描いているのが最大の特徴。ハンドルと車輪が固定されている代わりに、フレームが傾き、カービングのように滑らかに方向を変えるとされている。主構造材が一本の鋼管であるため、この手のキックスクーターにありがちな遊びはほとんど無い。

この製品はドイツの航空技術者が設計し、スイスで手作りされる。クラフトマンシップ溢れる逸品であり、お値段も相応の499ユーロ。

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ONDA Cycle

http://www.gizmag.com/onda-cycle-three-wheel-steering/26234/

一見ホイールベースが短いリカンベントに見えるが、実は後ろの小さいキャスターみたいなのが操舵輪になってて(2011年に特許取得済み)多種多様な変態機動を可能とする…らしい。
仕様の羅列より動画で見た方が面白いので略。なかなか興味深い代物であるが、これ公道走ってたら車から視認できんよなぁ。

これもキックスターターで集金中。3月28日まで。

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EV設計のオープンソース化にクラウド出資を募集中

http://www.gizmag.com/krysztopik-ez-ev-open-source-diy-electric-car-kit/25891/

テキサス州サンアントニオの電気技術者Gary Krysztopikさんは、ここ3年、コツコツとEV製作を進めてきたが、本業?の既存自動車EV化の仕事が忙しくて、自作EVの方はオープンソース化することを決めた。

今ある試作車両はZ Wheelz 2-seat Custom (ZW2C)と名付けられており、鉛蓄電池とACモータを備え、パワートレーン一式まで組み上げられ、航続距離100マイル、最大速度は60mph以上とのこと。新しい設計ではEZ-EVという、これも2シーターで、鋼管フレームに代えてグラスファイバーのハニカム構造を採用、バッテリシステムをリチウム電池に置き換える。

設計のオープンソース化に伴い、部品のリストも提供する予定。これは可能な限り入手性の良い既製部品を使い、モジュール化を意識した設計でボルト止めが主体となるので、キットとしては1人で1週間あれば組み立てられるとしている。なお車体重量は1500ポンドで、最高の性能を求めた場合は航続距離150マイル、最大速度80mph超も可能とされる。多くの州では自動二輪車としての登録が可能だそうだ。

ボディシェルには3Dプリンタを活用することも考えられているものの、まだ先の話。クラウド出資の方はIndiegogoを利用してる。

iRACER/TOYOTA i-ROAD/SRI EV1 e-racer/KTM X-Bow GT/T-REX 16S/Gyro-Xの復元活動

iRACER

http://www.gizmag.com/iracer-kit-electric-race-vehicle-kit-development/26600/

英国のバーミンガム大とウェストフィールドスポーツカーズ社が、世界初の電動レーシングカーのキットを共同開発している。趣味的なものとしてだけでなく、教育用途も兼ねているようだ。仕様はEVカップのスポーツEVクラスに準じており、ロードゴーイングカーとしての用途は完全に捨てた純粋なEVのレーシングカーとなっている。

全長3.6m、全幅1.635m、全備重量は770kg。サイズの割に重いのは、リチウムイオンのバッテリが200kgほどを占めているため。バッテリ容量は23kWhで25分間のレース走行が可能。YASA-750というモータ2基で後輪それぞれを駆動する。モータの最大出力は100kWで重量は25kg。トルクは2000rpmで400N・m、最大750N・m、60mphまで5秒以下。
が、通常はモータ出力を60kWに抑え、最大速度は185km/hに制限される。ブーストボタン使用時にのみ最大出力を発揮する設計で、1回18秒間、1kWhを消費するというから、無駄に使うとバッテリ切れになる。
制約がなければ最大速度は205~220km/hだそうだ。

今のところはバーミンガム市内でテストを行っているところだが、市議会が許せばデモンストレーションを兼ねた公道レースを催したいと考えている模様。
ヒルクライムなどを含む様々なレースで実証できれば次の展開も見えてくるといったところだろう。

現在のところ、iRACERのキットは1台13999英ポンドでの販売を予定しているが、バッテリやパワートレーン抜きの価格になるようで、実際に走れる状態に仕上げるには3~4倍のコストがかかるとのこと。普及には値段が最大のネックか。

最終的な形状がよくわかんないけど、CFDでどうとかじゃなく、わりと古典的なデザインに見えるな。

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TOYOTA i-ROAD

http://www2.toyota.co.jp/jp/news/13/03/nt13_0303.html

この手のリーンマシンは特段珍しくもないが、後輪操舵になってるのが最大のトピックと言える。裏庭で組み立てるレベルでは実現できないだろう。取り回しが向上するだけでなく、前輪を旋回させないということは空力面でも有利になる。

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SRI EV1 e-racer

http://www.gizmag.com/sri-electric-off-road-racer/26242/

カリフォルニア州の非営利団体Strategic Recovery Institute (SRI)が、EVのオフロードレーサーを開発しているという話題。
開発の発端となったのは、2011年に退役米陸軍中将James Pillsbutyが、EVでバハ1000に出走して成績を残せるかという課題を示したことだったらしい。なんでも遠征した米軍の燃料費の請求は、おおよそ1ガロンあたり400ドルに達するとかで、予算が幾らあってもたらんという危機感から、EV技術の更なる発展を促したかったようだ。LCVが同レースに出たのは2010年だったが、言うまでもなく、オフロードレーサーに必要な要件、信頼性、機動性などは軍用車両にも通じる部分が多い。安価でコンパクトで高出力のパワーユニットが実現できれば、あとは走行性能に振るかペイロードに振るか程度の違いでしかないだろう。EVというか電気モータの特性は、ピークパワーよりフラットなトルクの出方の方が優勢だから、その点でもオフロード向けがやや有利っぽい気はする。

SRIと組んでいるのはEV WestとStrategic Racing Designsで、2011年に5-1600クラス優勝した実績がある。EV1開発は2012年のバハ1000の後からスタートした。
バッテリは69セル、400kW、2000Ahで、2つ合わせた容量は82kWh。2モータで、出力は535hp、トルクは750ポンドフィートに達する。片発でも走行可能。高性能の代償として重量はやっぱりでかく、レース時の状態で5250ポンド、うちバッテリパックだけで1950ポンドあるとのこと。
もう一つの問題は、これも言うまでもなく航続距離で、全開走行では今のところ60マイルしか走れない。再充電には240Vの電源と5時間が必要。
充電用のディーゼル発電機を搭載したトレーラーを開発してはいるが、太陽電池もついでに積んだって言うのは単なるポーズにしか見えん…
戦闘車両への発達を考えるとツッコミどころは多いものの、バハバグみたいでかわいいからちょっと許す。

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KTM X-Bow GT

http://www.gizmag.com/ktm-x-bow-gt-details/26551/

装備面はほとんど二輪という超スパルタン仕様だったX-Bowに、ドアとフロントウィンドウと50リットルぐらいの荷室が追加されたモデルで、依然として屋根はない。ワイパー、ヒーターの追加に伴いコンソールのデザインは大きく変更されたようだ。エンジンなどが同一のまま57kgほど重量が増加したため、パフォーマンスは微妙に落ちる。というか、何台売れてるのか謎。

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T-REX 16S

http://www.gizmag.com/campagna-t-rex-16s-reverse-trike/26474/

趣味的逆3輪マシンとして存在を確立した感のあるT-REXに、1.6Lエンジンのモデルが追加されている。これまでのモデルのうち、V13RはハーレーダビッドソンのVツイン、14RRは川崎の1.4Lだったのに対し、16SはBMW製の直6となった。

BMWとの長期的戦略合意によって実現したものであり、チェーン駆動、6速シーケンシャルのドライブトレーンなどにBMWの技術が入ることになったようだ。とは言え外観は14R/RRとあんまり変わらず。

また、T-REXは北米の大部分と日本を含む世界で公道走行可能になっているものの、欧州では未だに許されてない状況だそうだ。
16Sは6月から限定モデル発売となり、その後も従来モデルは併売される。

せめて値段が半分なら。それでも安くはないが。

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Gyro-Xの復元活動

http://www.gizmag.com/gyro-x-gyroscopic-car-restoration/26427/

今、日本でジャイロXというと、普通にホンダの3輪を指すわけだが、1967年の米国、カリフォルニア州でも同名のジャイロ搭載自立二輪マシンが製作されていた。自動車風の操縦席を有する長細い二輪車だが、文字通り内蔵した巨大なジャイロでバランスをとって自立するという代物で、製作数はわずかにプロトタイプが1台。この車両はGyro-Xと呼称された。開発したのはGyro Transport Systemsという会社。

設計したのは自動車産業黎明期に生まれた工業デザイナー、Alex Tremulis(1914~1991)という人で、コード、デューセンバーグ、GM、タッカー、そしてフォードといったメーカーで働いた。フォードでは先進設計部門を率いた経歴がある。

1967年9月のサイエンス&メカニクス誌の記事によると、この車両は自立して40度バンクのコーナーをクリアすることができ、最高速度は125mphに達したという。その他の諸元は重量1850ポンド、全高と全幅はそれぞれ42インチ、全長15フィート5インチで、エンジン出力は80hp。タイヤは15インチだった。
自立の肝となるジャイロは、直径20インチ、油圧で駆動され、最大回転数6000rpmで1300フィート・ポンドのトルクを発生した。このジャイロによってバランスを保つ仕組みであったが、逆に言えばジャイロが効くまで、およそ3分間は乗れないという弱点にもなっていた。

Gyro Transport Systemsが消滅した後、この車両の行方は長らく不明なままだったが、2008年にネバダ州に住むジョン・ウィンザーという人がYoutubeに実車の動画を投稿した。

なお1967年当時の本来の姿は、記事中に貼られてる動画を参照。

http://www.youtube.com/watch?v=3nhLcmLVOb8

この後、テキサス州在住のマーク・ブリンカー氏が買い取り、ナッシュビルのレーン自動車博物館に転売、現在に至る。
長い歳月の間にオリジナルのジャイロは失われてしまっており、後輪は仮設の2輪に取り替えられ、中身はスカスカになっている。

リストアの話が持ち上がったのは、Tremulis氏の生誕100年を記念するという題目が付いてるが、現代において同様のプロダクトを開発しているThrustcycle社が協力することで、初めて可能になったとも言える。車体後半部分は事実上の作り直しになる予定。

BAEシステムズ/ノースロップグラマンがGCVコンセプトを公開/LEMVがキャンセルされる/Upward Falling Payloads project/英陸軍がアフガニスタンで超小型VTUAVを配備

WP3.5にしたら、何か自動リンクが効かなくて適当なプラグインで対応したりとか。

gizmagの軍事関係から遡って拾っておく。

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BAEシステムズ/ノースロップグラマンがGCVコンセプトを公開

http://www.gizmag.com/bae-gcv-hybrid-tank/25113/

2012年11月の記事。GCVは米陸軍のM2ブラッドレーを更新する次世代の歩兵戦闘車として構想されており、2020年代には配備されることになっている。

http://www.army-technology.com/projects/ground-combat-vehicle-gcv/

BAEシステムズ/ノースロップグラマンのほかにGDランドシステムが主契約。GDの方は情報がほとんどないが、LMやデトロイトディーゼル、レイセオンが参加している。またKMW/ラインメタル(米国メーカーとしてはボーイングが参加)からプーマをベースにした車両なども提案されたが、契約には至らなかった。

かつてFCSの中で有人戦闘車両ファミリとしてXM1202 MCSが構想されたが、これもBAEシステムズとノースロップグラマンのチームが設計を担当していた。
腰高な感じは多少似ているものの、GCV案はディーゼルと電気モータのハイブリッド動力に最大の特徴がある。また現用のM2が、設計当初は想定外だった脅威に対処する過程で、徐々に重装甲化していった経緯を踏まえ、RG-33 MRAP以上の装甲防御が求められたため、モジュラー装甲を最初から取り入れている。がその結果、戦闘重量63.5tonと恐ろしい重さになった。この数字は普通のM2の2倍を超えてM1と同等。いくら機動性を確保し、モジュラー装甲が取り外しできて、RfPにおいても(C-130などでは空輸しないから)最大重量は規定してない、といってもやり過ぎ感は漂う。C-17でも1両しか載らん。またこの重量は、走破性にも影響する。

QinetiQが開発したTDSは総合出力1100kW級、駆動系全体が小型軽量で、構造も簡単になる反面、電池は重くかさばるはずであり、ハイブリッド動力による燃料消費率の改善は2割程度と微妙。しかし静粛性が必要な場合にはモータ駆動が有利であったり、走行状態よりもむしろアイドリング時の燃料消費を抑えられるのが大きいとされている。実際の作戦行動の中で、どれだけの時間待機しているかというのを考えれば、決して無視できない利点と言える。
なんかバランス的にシャーマンみたいな感じにも見えるけど、でかい砲塔は無人。

あとネックになりそうなのは値段。M2は最終的に平均単価316万ドル程度に落ち着くところ、こちらは1300万ドル。調達数が多いだけに、ここは問題視されそうだ。

ここまでくると、メルカバみたいなMBT兼兵員輸送車でいいような気もする。またMCSみたく水子になっても致し方あるまい。
というかプーマ改修が一番安上がりでリスクも低い気が。

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LEMVがキャンセルされる

http://www.gizmag.com/lemv-airship-canceled/26274/

初飛行以来、再び巨大飛行船の時代が!とごく一部の期待を集めたLEMVであるが2月14日、米陸軍宇宙・MDコマンドは正式に計画キャンセルを発表した。

計画では、高度20000ftで21日間滞空し、ISRミッションを遂行することになっていた。キャンセルの理由は時間切れ。元々、2012年春にはアフガニスタンで運用されてるはずだったから、まあこれはしょうがない。アフガニスタン撤退も目前に迫ったこの時期まで来ると、存在意義は薄れる。納期は大事ですよね。

http://www.popsci.com/technology/article/2013-02/army-cancels-airship

なお、試験機での滞空時間は6日程度に留まり、2年間に費やされた金額は、3億6500万ドルにのぼったそうだ。
また予算の問題に目処が付くとしたら、国境監視の方で復活する可能性はあるとも予想されている。

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Upward Falling Payloads project

http://www.darpa.mil/NewsEvents/Releases/2013/01/11.aspx

近年のISR任務においては、UAVとセンサの発達が著しいが、それらをどのように前方展開するかという点に関しては、陸上基地から飛ばすか艦艇に搭載して進出させる以外になく、極端な話をするとDASHの頃からあんまり進歩がないとも言える。

ここでは、無人のシステムを深海底に沈めておいて、必要なときに活動させるという構想が打ち出されている。これにはUAVだけでなく、ASWのためのセンサ、囮、分散系ネットワークを構成するノードとしての機能も考えられており、その内容は多岐にわたる。
隠密性の観点からも深海底の利用は優れた解の一つであるが、現場に急行するのではなくて初めから備えておくという発想の転換と見る方が重要なのかもしれない。実現性は謎。

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LCS-5ミルウォーキーに新型の軸流ウォータージェットが搭載される見込み

http://www.gizmag.com/lcs-water-jets/26114/

このウォータージェットはRRとONR、NSWCが共同で開発していたもので、軸流ウォータージェットMk-1と呼称されている。
これまでのLCSでは商用の機関が流用されており、キャビテーション(プロペラ/タービンの設計が不十分だったためと書いてある)に起因する艦体の腐食が発生するなどの問題があったという。この辺の話はあんまり報じられてなかった気がする。見てなかっただけかもしらんけど。

Mk-1は従来よりも高性能であり、LCS-5ミルウォーキーから搭載されるとのこと。なお、1隻につき4基が搭載され、エンジン自体の寿命を延ばし維持費も節約できることになっている。
性能が向上する反面、ノイズが増大するとの指摘もあるようだが、元々ウォータージェットだからなぁ…静粛性なにそれおいしいの状態だと思うが。

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英陸軍がアフガニスタンで超小型VTUAVを配備

https://www.gov.uk/government/news/miniature-surveillance-helicopters-help-protect-front-line-troops

http://www.gizmag.com/black-hornet-nano-uav/26118/

その辺で売ってる室内用ヘリコプターラジコンより小型の、ナノUAVとも呼ばれるクラスで、名称はブラックホーネット。長さ10cm、高さ2cm程度。遠隔操作の有効距離は800m。完全充電で30分ほど飛べて、最高速度は35km/hという。GPS誘導と直接操作の両方に対応し、静止画と動画をリアルタイムで送れる。

ノルウェーの企業が開発したPD-100から、さらに一回り小型化した機体のようだ。

http://www.proxdynamics.com/products/pd_100_prs/

こちらは全長20cm。

コメント欄では価格についての議論が熱い。160セットで2000万ポンドなら、単純な割り算で1機あたり12万5000ポンドだが、PD-100という原型があったとしても、そこから全長を半分にするまで小型化しているわけだし、開発費も相応にかかってそうではある。

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3銃身のリボルバーの記事

http://www.gizmag.com/triple-barrel-revolver-surfaces/22523/

から情報元の骨董ピストルのところに行ったら数時間経っていた。

http://www.horstheld.com/default.htm

19世紀頃までの試行錯誤の歴史はたいへん興味深いものであるが、日本では現物見れるとこほとんど無いよな。

(20130310)

移転しようかと思ったけどもうめんどくさくなったのでそのまま。

とりあえずWPのバージョンアップだけはしてみた。

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例のキャンペーンのWindows8を導入し、古いX6-1055TのシステムをVista(32bit)とのマルチブートに変更した。
当初はVistaからそのまま8に行くつもりだったのだが、32bitは変えられないという情報が出て断念。昨年8月末に64bitの7を買ってVistaのHDDにインストール即アップグレードという流れ。
(メインの方は新しく購入したM4の128GBに7proクリーンインストール、DL版の8のUPGを入手してある。まだインストールはしていない)

2月まで引っ張ったのは、M/B不調をどうするか迷っていたため。最初、1月初めにWin8をインストールした後、LANケーブル引っかけ事故が発生、最終的にPOSTすらしなくなった。
選択としてはVistaを捨ててプラットフォームごと取り替えるかM/Bだけでしのぐかという話だが、ショップで様子見してたら890FXのCROSSHAIR IVが箱汚れか展示品かの最終処分価格(中古より安い)で売られていたので飛びついた。ほぼローエンド専用の970よりは890FXのハイエンドの方がモノはいいし、FX系に換装する予定もあんまりない。結果的に870から890FXへのアップグレードという形になっている。購入時、UEFIでないのは承知していたけど、IDEが無くなってるのは開けてから気がついた。従って光学ドライブは繋がってない。それはそれとしてメモリ4枚差しでも安定するのはさすがにハイエンドと言えよう。

今回CROSSHAIR IVを買った結果、稼働中のPCが2台ともASUSになった。これは今までになかったことだ。昔は独自機能があんまり好きじゃないので敬遠気味だった。しかし今となってはどこでも独自機能てんこ盛りになってる事が多く、そうなると似たようなコンセプトだとASUSの方に一日の長がある。ような気がする。

M/B交換の結果、起動はするもアクティベーションには失敗。870から890FXならアクティベーション自動応答で通るかと思ったらオペレータ対応。マザーボード取り替えた旨を説明して通す。それもVistaと8でそれぞれ1回ずつ。そんなに手間というわけでもないけども、予想は外れた。

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で、Win8。
前述のX6にOpteron 3280のオマケのRadeon HD5450ファンレスを組み合わせてある。パフォーマンス的な不満はあんまりない。1TBのHDDでも案外快適ではあるが、SSDに比べるとちょっと辛い。
というか異様に静かに感じる。メインの方、リテールファンとかリファレンスのビデオカードでうるさいんだよなあ…

ハードウェアを入れ替えても勝手にドライバ探して何となく動くようになってるのは進歩を感じるものの、その反面、設定がどうなってるのかよくわかんなかったりもする。

ドライバ互換性と言えば、FAVO USBの最初の世代の製品がとっくにサポート外になってたのを今更ながら知った。XP 64bit用ドライバで何となく動いてるけど。
7からのアップグレードを躊躇する一因となった、ペンタブレット波紋エフェクト問題は検証中であるが、OS側で描画窓を認識するようになったみたいで、そこではエフェクトは出てこなくなっている。今のところ(フリックとかの全切りを前提とすれば)、以前ほど問題視する要素はなさげ。

非難囂々のタイルUIについては、普通にしてるとバックグラウンドで何が起動してるかさっぱりわからん/時刻表示もままならんのが難点。時計アプリ全画面表示とか退化しすぎだと思った。それ以外はまあRC版とかで見たとおりで、こんなもんかなあ的な印象。タッチパネル操作に焦点を当ててるわけのはわかってたし。
特にストア周りはXbox LIVEの経験が色濃く反映されており、Xbox360を使った人には馴染みやすいかも。その割にXBLのMSPが使えなかったり中途半端でもある。次の9がマイナーアップデート的な位置付けとも言われるが、改良の余地が大分あるのは確かだろう。

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話は飛んでPS4の発表について。一々リンクは貼らない。

個人的な感想としては、Vitaの時と同じような話だな、という一言に尽きる。汎用部品でコストダウン、開発しやすさを重視、前世代との互換性は実質無し。大風呂敷としてはクラウドゲーミングの件になるものの、現PSNとのネットワーク周りの互換、もしくは引き継ぎがどうなるかも不透明。

SCEから見ると、サードタイトルをマルチプラットフォーム化させることでPS3を何とか生かしてきた経験がある。これを踏まえた上で、よりPC寄りのアーキテクチャを選択したということなら筋は一応通る。アーキテクチャ変更の得失を考えるとCellを捨てる以外の選択はあり得ない(ユーザの利益とはまた別)。
このへんはVitaと状況がちょっと違う。のだがネットワーク無料とかの前提条件が変わったときにどうなるかは謎。

でもって、SCEの発表を丸呑みしたPR記事が一斉に掲載されたり、SCE幹部から大量出荷を示唆する発言が出たりと、まあ何というか必死でMSの反応を引き出そうとしてる風にも見える。発表で本体すら見せなかったのも、情報戦の一部って感じだったし。
ただ正直なところ、直近でもPS3にVitaと発売前後の仕様変更が凄くて、もはや伝統芸のレベルであり、現時点の開発機のスペックで論じる意味がほとんど感じられないのも確かだ。
発表会でのデモにしたところで、PS4がどうかなったとしても、そのまんまPC/Xbox360版にスライドできそうだしなあ。国内メーカーの存在感の低下は、まあ予想通りではあるか。

あと未知数なのは8コア使うというJaguarの性能。
x86基準で言えば大したことないパフォーマンスのはずだが、HSAで化けるとか信者でも信じがたい。AMDがCS機をとったので全部Radeon最適化されるので大勝利みたいな話をしていたが、その辺も含んでいるのだろうか。