フランスはウォッチキーパーUAVの評価を継続する/英国防省が回転翼UAVのデモンストレータを計画/レーザによる電力供給でStalker SUASの滞空時間を飛躍的に延長

フランスはウォッチキーパーUAVの評価を継続する

http://www.flightglobal.com/news/articles/france-committed-to-watchkeeper-uav-trials-le-drian-says-374719/

英仏の軍事面での協力が具体化したのは、フランス大統領選前のこととあって、ホランド大統領の新政権下で進展が見られるかどうか、懐疑的な声もあった。
相互防衛条約に両国首脳(当時はサルコジ大統領)が署名したのは今年初めのことで、それには無人機の開発や運用を共同で行うといった内容も含まれていた。

これに答える形で7月25日、両国の国防長官が会談した後、ウォッチキーパーに関しては協力を続ける意向が示されている。ウォッチキーパー戦術UAV(WK450)は、エルビットのヘルメス450をベースにしているが、計画主体はタレス。
具体的には、2012年から2013年にかけての運用評価と試験にフランスが参加するとのことで、2月の発表では2013年はフランス国内でも試験を実施する、という計画が明らかにされていた。評価の結果次第では2013年後半にも契約することになる。

機体の供給はエルビットとタレスのJV、UTacSが担当となっており、2011年12月から2012年1月にかけて、機体と地上管制局を含む最初のバッチを英国に引き渡した。しかし型式証明が、軍民ともなかなか下りず、アフガニスタンへの展開が延期されている。
英国での試験と評価は、QinetiQが運営するボスコムダウンのテストセンターで行われ、第32砲兵連隊が担当。自動離着陸、タレス製のバイパーSAR/GMTIペイロードなどを評価し、2つの地上管制局間での飛行中のハンドオーバーなどが行われる。

http://webarchive.nationalarchives.gov.uk/+/http://www.army.mod.uk/artillery/units/32_regt_ra/default.aspx

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英国防省が回転翼UAVのデモンストレータを計画

http://www.flightglobal.com/news/articles/uk-to-trial-rotary-wing-uas-for-navy-applications-374665/

英国防省は、2020年代以降の配備を前提とした海軍向けの回転翼UAV開発についての入札を行うと発表。まずは2015年3月までにデモンストレータ、capability concept demonstrator (CCD)を完成させるとの予定を明らかにした。
7月24日の契約に付随する説明によると、このUAVは多機能rotary-wing unmanned air system (RWUAS) と呼ばれており、機雷戦、水路測量と気象観測、攻撃的水上戦闘、周辺状況認識といった項目が重点とされている。

CCDの段階においては、デモンストレーションと分析が行われるが、これには実機の運用デモンストレーションだけでなく、シミュレーションと組み合わせた合成環境下での実証などの一式も含まれている。

英国防省で直接担当するのはDefence Equipment & Support (DE&S) organisation。求められているのは機体と地上管制局、通信リンク等であり、条件としては、予定外の整備などで計画が遅延する可能性が少ない(つまり信頼性が高く、ある程度実証が進められた)システム、という注文が付けられている。
計画のプロセス自体についても、RWUASの戦力化を前提としたラインを守るよう、プラットフォームインテグレーションの問題を評価すべしと随分慎重な文言だ。

入札に対するメーカー提案は、1ヶ月後の8月24日に締切られる。10月12日に候補を発表し、メーカー側は11月末までに回答、契約締結は2013年1月25日予定。金額は450万英ポンドとの予想。

DE&Sは以前、この前段にあたる調査(scoping study = 検討範囲を絞り込むこと)を指示しており、これを受けたDefence Science and Technology Laboratory (Dstl)は、海洋向けの回転翼UAVを小型(100~1000kg)と中型(1000~3000kg)に分類した。

RWUASへのメーカー側の対応では2011年、QinetiQとノースロップグラマンが共同でユーロコプター(SA342)・ガゼルを無人機化する案を明らかにしている。中身はMQ-8Bファイアスカウトから流用するため、開発リスクは比較的低い。MQ-8C Fire-Xの兄弟機みたいな関係になるはず。

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レーザによる電力供給でStalker SUASの滞空時間を飛躍的に延長

http://www.gizmag.com/laser-powered-stalker-uas/23283/

http://lasermotive.com/

昨年DARPAは、LMの小型UAS(以下Small UAS=SUAS)、Stalkerに燃料電池(SOFC)を搭載する実験を行った。この時は通常の滞空時間(2時間程度)から4倍の8時間滞空が可能になるという成果を上げている。
今回の実験は、屋内の風洞施設で行われた。地上のレーザ発振器と機体側の光電池を組み合わせた電力供給系を適用、外部からのエネルギー供給によって、滞空時間は標準型に対して2400%、48時間を達成したとのこと。それも当初から決められた時間で実験を切り上げただけで、理論上は半永久的に飛行可能であるとしている。
このシステムはLaserMotiveという企業の技術に基づくもので、飛行中に充電しながら長時間滞空するといった運用が可能となるという。実際の屋外環境においては大気中の塵や乱流の影響によるパワーロスが避けられないものの、できるだけ垂直に照射すると、損失は小さくなる。その理屈でいくと、もっと巨大なシステムなら衛星軌道はおろか、月にまでエネルギーを伝達可能というのがこの企業の言い分。
つまりサテライトキャノンまで後一歩ということだ。

HMNZSカンタベリーに初めて着艦するNH-90の映像/ヴィクラマーディティヤに初めてMiG-29KUBが着艦する/中国で試作艦載AEW機の存在が確認される

HMNZSカンタベリーに初めて着艦するNH-90の映像

http://www.flightglobal.com/news/articles/video-nh90-lands-aboard-hmnzs-canterbury-for-first-time-374854/

ニュージーランド海軍のHMNZSカンタベリー(2代目)は、強襲揚陸艦…と書いてあるが、いわゆるシーリフトを担う戦略輸送艦にも分類される、多目的なフネらしい。プロテクター計画にて整備された。
民間のRoRo貨物船を元に設計されており、最近よくあるヘリコプター甲板を有するカーフェリーみたいな感じになっている。LCMは搭載できるがウェルドックはないみたい。

http://www.navy.mil.nz/visit-the-fleet/cant/default.htm

因みに初代カンタベリーはリアンダー級フリゲイトで、2005年退役。

この艦は既に就役済みだが、水陸両用部隊の編成は2015年となっており、ヘリコプターの運用はその最初のステップと位置付けられている。
ニュージーランド空軍はイロコイ(UH-1)の後継機としてNH90×8機を発注しており、2011年11月に2機を受領、2012年内に残り6機も引き渡されることになっている。

21世紀になって多目的艦と称する艦が増えてきたけど、規模も艦型もバラバラなので分類上は不都合ありまくり。共通してるのは、ガチの戦争でどれだけ役に立つのか不透明なところぐらいか?(特に商船構造のフネ)
ヘリコプターが運用できる揚陸艦としてみると、英国式ならコマンドー空母とかになるのかね。

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ヴィクラマーディティヤに初めてMiG-29KUBが着艦する

http://www.flightglobal.com/news/articles/indian-navy-confirms-mig-29kub-landing-aboard-vikramaditya-374864/

FlightGlobalがインド海軍に電話取材したところでは、ロシア、白海で試験中の空母ヴィクラマーディティヤに、初めてMiG-29KUBが着艦、その後スキージャンプを使って発艦したとのこと。トライアルで使用されているのはロシアの機体で、操縦もロシア人パイロットだった。固定翼機が着艦するのは、同艦が大規模改修を受けて以来初めてのこととなる。
艦上試験の日程は6月からの数ヶ月とされ、インドには2012年内の引渡しが予定されている。

この試験が開始された際の報道で、インド海軍がラファールMを艦載機として導入する可能性もある、というのが出てた。

http://www.flightglobal.com/news/articles/indian-aircraft-carrier-enters-sea-trials-as-navy-eyes-rafale-372925/

MiG-29KとラファールMを比べると、後者が若干小さくエンジンパワーもやや低い為、STOBARだと若干不利なような気がしないでもないが、プラットフォーム全体としては西側の兵装を使えたり、偵察ポッドなどの装備も充実しており、柔軟性がある。

とは言えインド海軍としては、性能の多少の優劣よりも、MMRCAで空軍型を大量導入することによるコストメリットの方を期待してるみたいだ(フランスのことなので、M型となると普通に吹っかけてきそうだが)。
なおライセンス国産のラファールM導入の場合、Tejasちゃんがどうなるかは不明。仮想敵がJ-15となれば色々厳しいのは間違いない。

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中国で試作艦載AEW機の存在が確認される

http://www.flightglobal.com/news/articles/pictures-images-emerge-of-possible-chinese-carrier-borne-aewc-testbed-374858/

機首にJZY-01と書かれたこの機体は、Y-7(An-26)ベースのAEW機テストベッド、あるいはデモンストレータとと考えられている。
艦載機にしては、主翼の折畳み機構も、強化された着陸脚も、テイルフックも存在しないように見えるのであるが、ロトドームとE-2Cに酷似した尾翼周りだけでもそう見えてしまう、という感じ。確かに格納庫の天井高に収める都合などで、大抵の機体で尾翼の改修は必須だが、形がもう、そのまんまに近い。

実際に機材が搭載されたかすら不明ながら、このような機体の存在は、中国がCATOBAR空母の保有を目指していることを示唆するもの…なのかなあ…別に隠されてるわけでもないし…
「とりあえず形だけ真似てみた」感が物凄いのだけども。

F-22パイロットの酸欠類似症状についてUSAFが一定の結論/SDB IIの実弾試験に成功

F-22パイロットの酸欠類似症状についてUSAFが一定の結論

http://www.flightglobal.com/news/articles/usaf-pinpoints-root-cause-of-f-22-raptors-oxygen-woes-374690/

ノートン・シュワルツ参謀長は7月24日、F-22パイロットの一部で見られた酸欠類似症状の原因について、OBOGSの欠陥といったものではなく、パイロットの耐g装備の組み合わせによって起こるものであると述べた。OBOGSは最初に疑われた部分で、combat edgeと耐gスーツを含む耐g装備原因説は、調査の終わり頃になって出てきたものだ。
USAFでは、地上の低圧試験室とcentrifuge(訳語は遠心加速装置でいいんだっけ?)を用いた実験データにより結論を出したとのこと。

今後は機材の設計変更などで対応し、9月からの実地試験が予定されている。全ての措置が完了するまでは、海外展開など一部の例外を除き、高度制限(44000ft以下を飛行すること)と、飛行区域の制限(滑走路から30分以上離れないこと)は継続する。

F-22の開発・評価段階で、この問題が顕在化しなかった理由を問われた参謀長は、高高度におけるF-22の性能が卓越しすぎているために、航空生理学的な見地からのデータが不十分だった、という意味の回答をしている。同時に、高度50000ftで6g旋回が可能な機体が、それまでに存在しただろうか、とも述べた。
とは言え、航空生理学が最も盛んだったのはジェット機の開発初期であり、近年はそれ自体が軽んじられる傾向がある事も否定していない。

ここから得られる教訓は、未知の領域を切り拓くような新型機の開発では、マンマシンインターフェースにより多くの注意が必要である、といったものになる。

この結論が、USAFのマイケル・ドンリー司令長官と参謀長からパネッタ国防長官に報告されたのは7月20日。USAFは今後も、状況を随時報告する義務がある。
なお、飛行制限の例外となるのは嘉手納への展開。太平洋北部を飛行するルートでは各飛行場までの距離が長くなり、場合によっては、飛行時間にして30分から1時間半といった位置を通ることになる。また、問題が起こって高度を下げなければならない場合に備え、タンカーの積載燃料も十分に確保するといった対応をとる。

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しかし現場に近いところからは、検証が不十分などの意見も。

http://www.flightglobal.com/news/articles/in-focus-f-22-pilots-and-engineers-not-convinced-usaf-has-found-root-cause-of-raptors-oxygen-woes-374893/

combat edgeが原因ではないと断言するパイロットもいるが、どれもこれもUSAFが報告書をまだまとめてない、というのが懐疑的な意見の背景にある模様。
以下、その概略。

F-22開発時にUSAFに居て、今回原因とされた生命維持システム周りとフライトスーツの試験を担当したというKevin Divers氏も反発している。開発当時の状況として、コストにも納期にも制約があったことに触れてないのは公平じゃないだとか、Divers氏を含む開発に携わった人々には調査への協力要請とかが無かったみたいで、その辺が大いに不満みたいだ。
この人にとっては、連中がちゃんと仕事しなかったからこうなった、と一方的に言われてるような状況なのは確かだろう。

検証不十分とする意見の中には、飛行制限をかけてインシデントが減ったのは当たり前だから、それ以前の状況に戻すまでわからんのじゃないか、というのもある。飛行制限がかかる前は、日常的に起こっていた加速度無気肺、ラプター咳の症状も緩和されているからだ(USAFはこれとの関連性を認めていない)。

またDivers氏によると、combat edgeのBRAGバルブによって圧力の問題が生じることは、2000年から知られていたという。Diver氏はテキサス州ブルックスAFBの航空生理学者に連絡し、ボーイングの気密服CSU-18/Pと、現用のベストCSU-17/Pで徹底的な試験を実施させ、問題なしとの回答を得ている。少なくとも当時は、深刻な問題とは捉えられていなかったということだ。

更に対策を考える上でめんどくさいのは、combat edgeを取り除くか改修するかした場合に、OBOGSの酸素供給能力が不足する可能性が指摘されている点。
過去にはラプター咳の緩和のためにOBOGSの改修が計画され、2006年には耐空証明のスケジュールが立てられたそうだ。しかしコストがかかるためこれは見送られる。

最後の段では有毒物質混入説が排除し切れてないのではという話が出ている。実際の症例では典型的な酸欠だけでなく、神経毒の徴候も見られるという主張で、USAFの「有害物質の濃度は許容範囲内で、これらの影響によるパイロットの生理的問題ではない」という調査結果と真っ向から対立している。
初期に出ていた説ではブリードエアの混入などと言われていたが、OBOGS以外から有害物質がコクピット内に混入する可能性も多々ある為、その可能性を排除するには検証が足りないのではないかと指摘する。

一つの例として挙げられているのは、常温では毒性が比較的低いリン酸トリクレジル(TCP)という物質。これは潤滑油に含まれる成分のため、航空基地ではありふれたものとなっているのだが、USAFの研究では、熱を加えると強い毒性を示すことが知られている。
地上要員の排気ガス中毒症状とも類似点があるというが、この辺まで来るとよくわからん。

http://www.kasozai.gr.jp/msds/pdf2/100419_TCP.pdf

ちょっとチャレンジャー事故後の一連の流れを思い出した。

この騒動、報告書の内容がまともなら自然と鎮火しそうだが、どのみちOBOGSの対策は必要になるんじゃないかしら。

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SDB IIの実弾試験に成功

http://www.flightglobal.com/news/articles/usaf-and-raytheon-sucessfully-test-new-sdb-variant-374598/

レイセオンの発表によると7月17日、ニューメキシコ州ホワイトサンズ試験場にてGBU-53/B SDB IIの実弾試験が行われ、成功したとのこと。搭載機はF-15Eだった。
SDB IIは、ミリ波、非冷却IRイメージング、SALの3モードシーカを有する精密誘導兵器としては2世代目で、ネットワーク化されたデータリンクと連接し、全天候環境、脅威度の高い環境及び移動目標に対して使用可能となっている。

http://www.raytheon.com/capabilities/products/sdbii/

LMのUCLASS向け提案、呼称だけ明らかにされる/UAVとステルス有人機、A2AD環境

LMのUCLASS向け提案、呼称だけ明らかにされる

http://www.flightglobal.com/news/articles/lockheed-reveals-sea-ghost-concept-for-usn-uclass-programme-374842/

8月7日のAUVSIの予告でSea Ghostという呼称に言及されただけで、絵も記事のような感じなので、まだ何もわからないのと同じ。
全翼っぽいので、P-170センチネルとかに似ていると言えば似ている。かもしれない。

全翼の菱形翼はメリットが無いということになったのか、X-47A以来ほとんど姿を消している。

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UAVとステルス有人機、A2AD環境

http://www.flightglobal.com/news/articles/anti-accessarea-denial-challenges-give-manned-aircraft-edge-over-uavs-374745/

ノートン・シュワルツ参謀長の話を中心に、USAFの方針などについて述べられている記事。

MQ-1やMQ-9といった現在のUAV/UASはA2AD環境には対応できない。USAFが第5世代戦闘機のF-35開発を進め、ステルス爆撃機B-2を保有している理由は、まさにこれに尽きる。短いタームでは状況は変化せず、1.5世代、30年程度はこういう時代が続くと見ている。将来、防御力や抗堪性の問題がクリアされて有人の作戦機と同様の能力を持つようになるとしても、全てが置き換えられるとは限らない。

A2AD環境への侵攻を想定すると、サイバー戦の重要性は今後ますます高まると考えられる。基本は物理的な攻撃あるいはサイバー戦でA2ADに風穴を開け、(第4世代戦闘機などの)より脆弱なプラットフォームを前線へ投入可能とするシナリオだ。そこでは有人も無人もあまり関係は無い。A2ADの内側でも絶対的な制空権が確立されれば、現用UAVのような機体も投入可能になる。つまるところ現時点でのUAVは、開戦前の「紛争」の段階や「戦闘終結後」の段階で有効な兵器と考えられているわけだ。

記事中、RPAという言葉が出てくるが、これはremotely piloted aircraft、遠隔操縦航空機のことで、昔RPVと呼んでたのを言い換えただけっぽい。今となってはVehicleだと何でもありだからこういう言い回しになったのだろか。

USAFでは次世代UAV研究の一環として、USNのUCLASSで協力しているものの、予算は全くついてない。情報交換や仕様書レベルでの関与に留まるみたい。
また次世代の多用途UAV開発では、有人機または無人機同士のネットワーク周りが大きな山場になると考えられているものの、依然としてスタンドアロンでも任務遂行可能とされている。また、もう一つのポイントとして、全天候性能に近いものを得るというのが期待されてるようだ。現用UAVでは、まだ何かと制約がある。
地上管制局は分散型の一群となるが、局間の移行はシームレスに行われ、ヒューマンインターフェースと自律動作のレベルを最適化する。これらにより、複数の管制局がUAVの一群を用いて複合的な任務を遂行する、というのを目指す。

この他、空中発進タイプの使い捨て小型UAVについても研究を行っている。USAFでは有人機と無人機の両方で、その能力を拡大しうる手段と見ており、脅威度の高い対象との接触や、複数目標の追跡といった用途が例として挙げられてる。使い捨て前提なら訓練も調達も低コストで済むかもしれないので、将来はもっと発展する可能性もある。

現在これに近いのは、MALDのペイロードをモジュール化したMALD-V Truckとかか。

http://www.dtic.mil/ndia/2010targets/Rutt.pdf

http://www.flightglobal.com/news/articles/raytheon-jammer-attracts-us-navy-interest-as-roles-expand-357272/

トルコ向けA400Mの最終組立がスタート/イスラエルのF-16C/D、塗装の不良で飛行停止措置/イスラエルがF-35Aへの自国製EW装備の搭載を認めさせる/ポルトガルがNH90キャンセルを検討中/シコルスキーがS-61向けにウクライナ製エンジンを調査

トルコ向けA400Mの最終組立がスタート

http://www.flightglobal.com/news/articles/picture-turkeys-first-a400m-enters-final-assembly-374525/

トルコ空軍向けのA400Mは2013年引渡し予定となっている。この機体は、飛行試験機の通し番号で言えばMSN9と呼ばれていたもので、生産型としてはロンチカスタマーのフランス空軍向け2機に続く3機目にあたる。
セビリアの最終組立ラインには、6月下旬に機首と胴体、続いて主翼とウイングボックス、7月11日には水平及び垂直尾翼が到着して、全てのセクションが揃った。

トルコ空軍ではトランザールC160の後継機としてA400Mを選定しており、10機を導入予定。

A400Mの現在の製造計画は、2013年に3機、2014年に7~8機、2015年に30機といったものになっている。

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ファーンボロ当日には、直前に発生したエンジンのトラブルについて、製造メーカーのユーロプロップ・インターナショナル(EPI)社長から初期の状況説明が出てる。7月12日付。

http://www.flightglobal.com/news/articles/farnborough-gearbox-issue-to-have-no-bearing-on-a400m-service-entry-says-epi-boss-374244/

MSN6におけるトラブルはギアボックスに起因するものであったが、初期の調査では悪化する徴候は見られなかったとして、運転時間が少ない段階で出たことから、一回限りの出来事である可能性が高い、との認識を示す。ただしMSN6の飛行試験は2~3週間の中断を余儀なくされる見通し。

この時点では設計・製造上の大きな問題はないという判断で、設計変更などの決定もなされていない。
またこれに半年先立って起こった飛行中のエンジン停止に関しては、振動の問題に起因すると確認されたものの、生産型では既に解決済みの事柄であるとしている。

TP400の飛行時間は累計16000時間に達した。生産型エンジンは7月までに5基を引き渡し、年内に7基を追加する予定となっている。合計12基→A400M×3機分ということだ。

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http://www.flightglobal.com/news/articles/airbus-military-revenues-down-despite-orders-spike-374826/

A400Mの最近の話題はこのような感じだが、7月27日の発表によるとエアバスミリタリーの2012H1、今年前半の収益は、前年同期比で24%下落している。
中型輸送機以下、旧CASA系のC295/CN235/C212は比較的好調で、カメルーン、エジプト、カザフスタン、オマーンに7機が引き渡された一方、A400Mとタンカー関連の減益が響いたようだ。あと欧州信用不安。

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イスラエルのF-16C/D、塗装の不良で飛行停止措置

http://www.flightglobal.com/news/articles/paint-flakes-ground-israeli-f-16-fighters-374828/

イスラエル空軍のHazorおよびRamat David整備場におけるF-16C/Dの検査で、インテイク内部の塗装剥離が発見された。
当局は剥離した塗装片がFODに繋がる危険性を考慮し、塗装剥離が確認されたF-16C/Dの飛行停止を命じている。対策としては、古い塗装膜を除去して再塗装するだけ。短時間で完了するので特に運用上の問題はなく、必要であれば作戦への投入も可能としている。
イスラエルが保有するF-16は325機(うちF110-100エンジン装備機が126機)とされている。

原因は調査中であるが、初期の段階ではイスラエルの高温環境に起因するものではないかという見方があるようだ。

またこれとは別に7月27日、F-16Iが空中給油演習の際にインシデントを起こした。707タンカー(Reem)共々無事に着陸しているものの、空中給油ブームの方がバラバラになったという。
原因は調査中。

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イスラエルがF-35Aへの自国製EW装備の搭載を認めさせる

http://www.flightglobal.com/news/articles/israel-wins-f-35-equipment-battle-with-usa-374839/

情報筋によると7月23日の週始め、イスラエル向けF-35AのEW装備強化に関する契約がLMと米政府間で交わされたとのこと。金額は4億5000万ドル。これによって、標準的なEWスイートにイスラエル製のEW装備を追加することが可能になると見られている。
当初イスラエル側は、自国製レーダーとEW機器の搭載を認めるよう主張していたが、少なくともEW装備に関しては譲歩を勝ち取ったようだ。

これに対して整備・維持に関する部分は未解決で、その辺の交渉は継続中。長引くとFACO設置なりの結論が出たとしても、2017年の最初のバッチで間に合うかは微妙になってくる。

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ポルトガルがNH90キャンセルを検討中

http://www.flightglobal.com/news/articles/portugal-looks-to-cancel-nh90-helicopter-order-374840/

交渉の当事者であるユーロコプターの方は、ほぼキャンセル確定と見なしている模様。
6月時点でNH90 TTH×10機の取引継続を模索する話し合いが持たれたが、もはやいつになるかわからないという事だったらしい。

NH90に関しては、フランス軍がプーマ、シュペルフルロン、リンクスの後継機として、全部で52機を発注しており、DGAは7月27日に2機を受領した。1機は山岳地Le Cannet des Mauresにある陸軍の訓練施設に配備予定で、もう1機は生産型となる。これは陸軍型のTTHの話と思われる。
海軍型は、既に7機がフランス南西部のHyères海軍基地にて運用中。

この他、ドイツのタイガーの調達計画変更については今のところ進展なし。

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シコルスキーがS-61向けにウクライナ製エンジンを調査

http://www.flightglobal.com/news/articles/sikorsky-considers-ukrainian-engines-for-s-61-upgrade-374786/

ウクライナのMotor Sichが発表したところでは、シコルスキーがS-61向けで標高の高い地域に適する代替エンジンを求めており、Motor Sichの製品を使えるか、数回にわたって協議した、といった内容。
シコルスキーの方は、会談を行ったことは認めたものの、まだ技術的に深刻な問題が若干残っているなどとして、今後についての具体的なコメントは避け、Motor Sich共々潜在的な顧客の名前を挙げる事もしなかった。米国防省はコメントしていない。

ウェストランド製のシーキングHC4は、英軍がイラクとアフガニスタンへ投入した実績がある。これらのエンジンはRR製だったはずだが、元々のS-61はGEのT58を積んでいる。Motor Sichで作っている同クラスのエンジンは、VK-2500が該当する。これはMi-17に搭載されているもので、TV3系、つまりロシアではド本流のターボシャフトエンジンだ。

http://www.motorsich.com/eng/products/aircraft/turboshaft/vk-2500/

この発表は、シリア情勢対応への米露の摩擦に絡み、米議会がRosoboronexportとの取引中断を決議した数日後に出ている。これはアフガニスタン向けMi-17の供給と直接繋がっているので、政治的というか株価対策というか、そんな側面も強い。

投票が行われたのは7月19日。

http://www.flightglobal.com/news/articles/syrian-protest-derails-us-mi-17-deal-with-russia-374580/

Rosoboronexportと米国の確執は今に始まったことではない。2006年から2010年にかけては、対イラン、シリアへの大量破壊兵器開発に必要な機材を供給したとして、禁輸措置対象ともされた。

決議に関係しているのは、2016年までにMi-17×10機、2013~2014年度の軍事予算に計上されていた分。この件では、米国メーカーを入れて競争入札すべきなどの批判が絶えなかったという事情もある。

が、2011年5月のMi-17V5×21機(3億6000万ドル、後に予備機2機分の4600万ドルを追加)は、ロシア側の情報源、Center for Analysis of Strategies and Technologies (CAST)によると、既に引渡し完了となっているので、途中から機種を増やすことになる。それがアフガニスタンの利益にはならない、という見方は当然あり、前と同じ機種であればパイロットも地上要員も取扱いを習熟しているし、Mi-17自体の信頼性の高さや整備の容易さは証明済みである、という趣旨のロンドン国際研究所のアナリストによるコメントも出てる。

前述のCASTの方はもっと単刀直入に、シコルスキーの機体を買うこともできようが、より費用がかかり、訓練も複雑になる、これは選挙対策といった類の政治的な動きである、とコメント。
ここで既にシコルスキーの名前が出てきている。S-61がMi-17と同クラスの機体であるというだけでなく、シコルスキーがMotor Sichに接触したことを踏まえてのものだったと思われる。

実現したら面白いので前向きに検討してもらいたいが、残念ながら米国メーカー以外にメリットがほとんどないというのは言うまでもない。

DishonoredのXbox360版がAmazon専売に/AMDの次期ローパワー系アーキテクチャのJaguarはAVXに対応/PS VITA焼損事例が報じられる

DishonoredのXbox360版がAmazon専売に

http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120724_548849.html

いっそGoDも同時発売でやってくれねえかなあと思ったりもする。まあそのMSPもAmazonで買うわけだがナ。
特にZ指定タイトルの場合はAmazonのレビュー数などと実売データの乖離が著しいから、店頭販売なしでも大差なさそうではある。

MS系の国内流通はすでに十分すぎるほど壊滅状態であり、これが次世代にも禍根を残すのは間違いない。
次世代XboxがWindows8に近付いて、Liveサービスを浸透させたとしても、それで売れるのかどうかというと謎。パッケージ販売の比率をぐっと下げて、流通への依存を限りなく減らす方針なのかもしれんが、それはそれで失敗しそうだしな。
あと、万一SCEが消滅したとしても、任天堂一強になって終わるような気がする。

DL販売と言えば、任天堂のDLを小売店で売るという試みはどうなるんだろか。

http://www.nintendo.co.jp/ir/library/events/120427/04.html

Q&AではパケとDLで卸値に差をつけるという話があり、少なくとも発売直後はDLの方が下げにくい状況と考えられる。現時点では定価販売にポイントが付くという感じの売り方が多いようだ。新発売時点から同時に売り出すため、差をつけにくいのは当たり前だが。
任天堂の場合、ファーストタイトルの定価が元々安いというのもあって、いきなり大特価にはなりにくいか。

GoDの場合は胴元がサービス元のMSで、パブリッシャから一定数を買い上げるような形で仕入れを行うような仕組み。廉価パッケージ発売後から配信になるケースがほとんどであり、これとは根本的に違う。

今の感じだと、パッケージが売り切れたら自然とDL版の仕入れに移行するとかかもしれないが、これから販売形態が多様化していくものと考えられる。廉価版がDLになったりとか。
ただし現時点じゃユーザに恩恵は皆無と言えよう。中古に流せないしな。

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AMDからの人材流出話で、元ATiでコンシューマゲーム機ビジネスやってた人がNVに移るというのがあった。

http://www.xbitlabs.com/news/other/display/20120723223253_AMD_Loses_Another_High_Ranking_Executive_in_Less_Than_One_Month.html

今世代、AMD製品がWiiとXbox360に採用された一方、NV製品はPS3のみの採用に留まった。その前も初代Xboxのみで、二番手のイメージがついている。Xbox360で採用されなかったのはNV側に問題があったという話もある(ただしモバイルではZuneやSurfaceでTegra系を採用)ので、この人の経験と会社方針の摺り合わせ次第という感じだろうか。後は、Tegraでゲーム機作らないか?と売り込んで回るとかそんな。

別の見方としては、AMDが次世代据置機のGPUを一通り押さえてしまい、区切りがついて退社、という可能性もある。何せ次々世代は10年ぐらい先になりそうだしな。新規参入メーカーを除けば、変更の余地がありそうなのはPS4/Orbisぐらいか。これもAPU採用という噂はあるが…

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AMDの次期ローパワー系アーキテクチャのJaguarはAVXに対応

http://www.xbitlabs.com/news/cpu/display/20120724134546_AMD_s_New_Low_Power_Micro_Architecture_to_Support_AVX_BMI_Other_New_Instructions.html

AMDのローパワー製品、E/Cシリーズに用いられたBobcatアーキテクチャは、その後継計画が一度白紙撤回された。
あまり多くの情報が出ないままBobcatが延命された格好となったが、Jaguarでは鯖用途も睨んでか、Atomとの差別化のためか、SSE4やAVXにも対応、IPCを向上しつつ高機能化する方向らしい。L2が共有になるといった憶測はあるものの、公式な解説はHotChips待ちとなる。現状ではLPのKabiniとULPのTemashの違いも、4コア製品の有無ぐらいしかわからん。
全体として、以前の計画よりも下位製品を強化する方向に進んでそうな気はするけども。人材流出の傾向からもそういうのは見えるし、Win8の動向に影響を受ければそうなるのも自明かと。

それよりAVXの使われ方がいまいち見えんのだが。

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PS VITA焼損事例が報じられる

http://www.famitsu.com/news/201207/25018575.html

NITEの資料としては、7/11-7/17の速報に載っているやつで該当項目が見られる。

http://www.nite.go.jp/jiko/sokuho/data/jikosokuho.pdf

SCEの対応。

http://www.jp.playstation.com/info/support/nr_20120725_psvita.html

例によって、注意喚起のみで切り抜ける気満々である。
ソフト面の完成度が低いというのは度々言われていたけど、はっきりした形でハードのトラブルが公式に認められたのは初めて。とは言えPS系で初期ロットの不具合・謎挙動などは特に驚くことでもない。
PS3の時もあったが、大体どんなトラブルでも保証期間内でも有償ってのが強気だよな。ここのサポートは。
PS1の時などは、どんどん買い換えていくケースが多かったように思う。

危険度で言えばバッテリの異常加熱よりはマシとしても、こういう不具合って使用期間が長くなって埃が溜まって、とかそういうパターンが普通のような気がする。
水などが掛かって、というのは故障原因としては妥当であるが、それにしては数が多めという印象は受ける。
この手の「浸水の有無」を巡っては、SCEに限らずメーカとユーザとの軋轢が絶えない事情もあるが、Vitaでもラップとかジップロックとかで独自の防水措置して風呂で遊ぶ系の人っているんかしら。PSPと違ってVitaはタッチパネル主体だからアレか。

VitaのACアダプタ仕様を検索すると、5Vで1.5Aというのが出てくる。ドコモのACアダプタが5.4Vで700mAと書いてあるから、電流が大きい。電池の容量が増加した分は、相応に大きな電流を流してるわけだ。
まあ純正品の定格でトラブルの可能性が高くなってるなら、それも問題だけど。

インドが中型輸送機の調達を決定/LMがイラク向けF-16C/Dの供給で契約/LMはF-16のアップグレードについて純正オプションを強くお奨めする/F-35 BK-1の動向

インドが中型輸送機の調達を決定

http://www.flightglobal.com/news/articles/india-sets-stage-for-24bn-transport-aircraft-contest-374661/

インド政府の防衛調達部門であるDACは7月23日、空軍のHAL 748の後継機となる中型輸送機の調達を承認した。機数は56機、金額24億ドル。RfP時期は未定だが、2012年末までに発出されるというのが業界筋の見方。

3月末のDefexpoで言われていたもので、2010年のRfIに続く動きとなる。

http://www.flightglobal.com/news/articles/alenia-airbus-military-brace-for-india-transport-duel-370209/

Defexpoでは、エアバスミリタリーがC295、アレニアがC-27Jの模型を展示している。
この時の情報では、契約から24ヶ月以内に最初の機体を引渡し、次の24ヶ月で15機、それから1年置いてインドでの現地生産がスタートし、年間8機ペースで40機、といった計画が伝えられた。また、HAL以外のメーカーが担当することも決まっているようだ。インドの航空産業の裾野が広がりつつあるから、というのが理由のようだが、HALが何でもかんでもやっててさすがに追いつかなくなったのかという気もする。

C295はセールスの好調さをアピールする一方、C-27Jは既にインドが採用したC-130Jとの共通性の高さを売りにしている。

このほか、C-17×10機は米国に次ぐ機数になるし、An-32×105機のアップグレード、更にはMTAも控えている。

なおHAL 748は、一部の機体で貨物室ドアなどの変更があるものの、基本はホーカーシドレーHS748のインド国産化版で、更に遡ればアヴロ748に辿りつく。1960年代、DC-3の次ぐらいの世代にあたり、RRダートエンジン双発はYS-11と同じだ。
1980年代の終わり頃、BAeの時代にATPという発達型がデビューするも、ダッシュ8、ATR42/72という同時代のライバルには及ばなかった。

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LMがイラク向けF-16C/Dの供給で契約

http://www.flightglobal.com/news/articles/lockheed-awarded-contract-to-supply-iraq-with-18-f-16s-374750/

イラク向けのFMS契約は、F-16C/D Block52×18機(C型×12機、D型×6機)と各種機材などで、金額は1億9900万ドルとなっている。昨年取り交わしたLOAに沿った内容となっており、2014年5月から2016年1月にかけて引き渡し予定。イラク政府は全土をカバーするだけの機数、最大5個sq体制まで増勢することを希望しており、さしあたり18機の追加で米国と交渉中だ。

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LMはF-16のアップグレードについて純正オプションを強くお奨めする

http://www.flightglobal.com/news/articles/lockheed-f-16-oem-experience-brings-technical-certainty-to-upgrade-customers-373657/

ボーイングがQF-16の開発経験からF-16の改修ができるようになったと公言したり、BAEシステムズがF-16のアビオニクス改修を提案したりといった最近の状況に対する、LMの反応。
ファーンボロ前の記事で、当然のことながら純正オプションがお奨めですという結論。

LMはF-16については40年以上の経験があり、全ての情報を保有しているだけでなく、現在も専門の研究部署を置いている。40年というのはGDの頃も足しているはずだが、えらく長寿な製品になったものだ。
最も決定的な違いは、あらゆる面における情報量であり、それは逆の立場、例えばLMが他社製品(F-15やF/A-18)の改修を行うようなケースに対しても同様に言える。
情報が足りなければ技術上の不確実さが増し、特定のリスクにまで繋がっていく…というのがLMの主張。
このほか、他社が少数機の改修を行った場合、その後のアップグレードなどに支障を来たす可能性が高いとも主張している。これは部品の安定供給やら運用経費やらにも影響を及ぼすところだろう。

一方、LMが打ち出したF-16Vというのは、多様なオプションを設定する形でアップグレード提案するものであり、固定した仕様は存在しないという。よく話題に上る2社のAESAについても、メーカーとしてどちらかに決める事はない。
仕様を固定しなければ、少数機の異なる仕様を認めることになるので、メーカーとしても管理の手間が膨大なものになるが、そこは企業努力で何とかする所存である(it will be “nirvana” for customersの超訳)とかなんとか。

F-16Vの最大のカスタマーは米国で、現時点で300機の改修が見込まれている。これに先立って11月から行われる構造試験で、F-35と完全に交代するまで、どれだけ飛行時間が残っているかを調べることになる。米軍はF-16などの第4世代の新造機追加を見送り、既存機改修する事を決めているから、ここはちゃんとした見積が必要になるところだ。
次のカスタマーとして予想されているのは台湾。最終的には500~600機分のF-16V改修キットの需要があると見られている。

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F-35 BK-1の動向

7月19日にフォートワースにて、英国への引渡しが行われた。これは最初のJSFパートナー国への引渡しであり、公式に輸出と認められる最初の例になった。

http://www.flightglobal.com/news/articles/panetta-first-uk-f-35-delivery-marks-milestone-in-bilateral-security-relationship-374511/

その日にハモンド英国防長官は、来年F-35の4機目を発注する計画と述べる。途中で変更したC型をB型に戻したので、B型4機になるはず。

http://www.flightglobal.com/news/articles/uk-to-order-fourth-f-35b-next-year-hammond-says-374552/

7月23日、RAFの主席テストパイロット、Jim Schofield少佐が初めて搭乗し、フォートワースからエグリンAFBまでのフェリーフライトを行った。時間は90分ぐらい。

http://www.flightglobal.com/news/articles/picture-uk-transfers-first-f-35b-to-florida-base-374654/

BF-1の登録記号はZM135。当分はエグリンAFBにてIOT&Eの活動に加わる見込み。
現在、最初に配備される可能性が高いのはRAFマーハムで、時期は2018年頃。艦上機として展開するのは2020年頃というのが現在のスケジュール。

調達機数は、当初138機とされたものの、SDSRによる見直しが明言されている。決定は次のSDSRで、2015年の予定。

英国でVAWTの原型試作/NASAが凧式風力発電の実験/LMとOPTが波力発電技術で協力/電車の電源系のスマートグリッド化

英国でVAWTの原型試作

http://www.gizmag.com/flat-pack-wind-turbine/23358/

英国のキール大学は、30年にわたって直交軸タイプの風力タービン(Vertical Axis Wind Turbine、VAWTとも表記する)を開発している。この概念をMcCamleyという企業が製品化しようとしており、原型タービンを製作した。
VAWTは、輸送と設置が簡単であることや、弱い風でも作動する利点があると言われ続けているものの、回転数が高いぶんベアリングの磨耗が著しいことや、軽量構造などの課題も多く、主流にはなりきれていない。

McCamleyでも同様の利点を主張しており、ビルの屋上等への設置も提案している。風速1.8m/sから作動するため、低い設置位置でも大丈夫、という理屈。出力は1~24MWと主張している。
ではあるが、騒音(大型風力タービンのブレード先端と比べれば低速なので問題は少なそうだが)やら屋上の強度を抜きにしても、風速の大きさ=変換可能なエネルギーの大きさであることに変わりはないので、地上高が確保できなければ出力も相応で、かつ安定した出力も得がたいのではないか?という話でもある。

コメント欄にあるように、ビルの上に据えて水を汲み上げるぐらいでちょうどいいのかもしれん。

そしてそれ以前に、この手の話で試作タービンの出力とか具体的な諸元が公表されてないというのは、あまりいい徴候じゃないのであった。
吹かし過ぎなのと似たり寄ったりではあるな。

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NASAが凧式風力発電の実験

http://www.gizmag.com/nasa-airborne-wind-power/23200/

空中で風力発電するシステムとしては、気球タイプのもの(NASAでは風船の外周にタービン羽を配置したようなのを研究していた)のほか、LaRCでは凧をそのまま使う発電システムも考えられている。
すなわちスポーツカイトの名手が凧を8の字飛行させるのと同じように飛ばし、その際、凧糸にあたるケーブルの繰り出しと巻き取りの運動を、地上側のタービンに繋いで回そう、という大変分かりやすいアイディアが中心になる。繰り出す時にタービンを回すが、巻き取る時のエネルギー損失は1割程度、つまり有効に取り出せるのは残りの9割とのこと。

気球/飛行船タイプの空中風力タービンは、数社が試作を行っているものの、どれもシステムが複雑で高価なものになり、ほぼ民間機の自動操縦系に匹敵するものとなっている。

この研究はシステムの単純化を目指しており、地上からの映像解析で自律的に凧を制御する方式をとる。3月にはWebカメラとノートPC程度を組み合わせたシステムで試験が行われており、同様のシステムとソフトウェアで実験することになっている。地上から目視できる程度の雲の下までなら、これで済ませられるという考え方だ。

凧の大きさは3m程度だが、もっと大型のものや、地球外惑星などでの利用も検討されているようだ。大気密度が低ければ効率も下がるが、太陽電池などよりは高効率かな。風が吹けばだが。
当面は低高度での実験、将来はウォロップス島の制限空域で2000ft(風力発電に適する高度と言われる)まで揚げて実験する予定。

こうした研究は、民間ベースでは予算や納期の都合があって難しいがNASAでやるから問題ない的なことを書いてあるけど、産業化できず税金の無駄に終わる可能性(すごい自動凧揚げロボットができましたで終わる可能性)も結構高い。実運用となれば上空の飛行制限が必要になったり、揚げ降ろしやケーブルの素材など、問題は色々ありそうだ。

あと、これも具体的な諸元が不明なので以下略。

ヘリウム気球の方はMARSと呼ばれている。2009年の記事。

http://www.gizmag.com/magenn-mars-floating-wind-generator/11109/

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LMとOPTが波力発電技術で協力

http://www.gizmag.com/lockheed-martin-oct-wave-energy-project/23284/

Ocean Power Technologies (OPT)は、PowerBuoyテクノロジという波力発電システムの技術を有する企業で、ニュージャージー沖にて米海軍の海上設置レーダーとその通信系を稼動させる為の発電システムを担当した実績がある。
LMと協力することになったのは、USNの実験とオレゴン州クース・ベイでの大規模波力発電の提案(最大200基設置で100MW規模まで実現可能というものだった)などに続くものとなる。今度はオーストラリア南岸のビクトリア州ポートランド沖合いでの波力発電所プロジェクトで、この種の設備としては世界最大規模となる見通し。

PowerBuoyは、記事の作動イメージ映像に出ている通り、海面高さの上下(うねり)をピストンの往復運動に変換するタイプの発電システムで、海中のサブステーションを通して海底ケーブルにより陸に送電する。
海上と海中に設備を置く事によるメンテナンスの困難さを、どう克服するのかについては触れられていない。塩害に耐える材料はもとより、稼動するピストン部分も実際には偏荷重がかかるケースが多いはずで、機械的には相当厳しい環境だ。

現在の計画では、45基のPowerBuoyと5基のサブステーションを設置し、発電機総出力は19MW。エネルギー省と観光省から6650万オーストラリア・ドルの補助金を受ける。
最大100MWとあるが、単純計算すると200基以上要る。

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電車の電源系のスマートグリッド化

http://www.gizmag.com/smart-grid-electric-trains/23239/

従来の電車は、減速時のエネルギーが単に熱になって失われるだけなので、効率を改善するためには、これを回収して利用したい。しかし電車を動かす電力網である第三軌条の方は、大電圧(交流)に耐えられないため、回生ブレーキでエネルギー回収しても、これを介して単純に戻すというわけにはいかない。

南東フィラデルフィア交通局で検討されているプランでは、第三軌条の電圧をサブステーションから監視し、電圧過大(約800V以上)になるとリチウムイオン電池の方に流して蓄電、下がると第三軌条に放電、という負のフィードバックループを形成する。サブステーションは5~6駅間に1箇所程度の割合で配置し、それぞれが大規模なSaft Batteriesのリチウムイオン電池コンテナを備える。このMAX20 Intensium Maxの容量は、プリウス280台分に相当する500kWhだそうだ。
収支がプラスになった分は地域送電網に売電、ということになってスマートグリッドに繋がる。

7月のグリペン関係のニュース/イスラエルがM-346の調達で最終合意/台湾のF-16アップグレードで政府間協定に調印/カタールが初等練習機にPC-21を選定/CassidianがバラクーダUCAVデモンストレータの最新の飛行試験を完了させる

7月のグリペン関係のニュース

・スウェーデンがスイス向けグリペンE/F開発までの繋ぎで現用機のリースを提案

http://www.spacemart.com/reports/Sweden_could_lend_Swiss_Gripen_jets_999.html

スイスは2011年11月、F-5の後継機としてグリペンE/Fを選定、計22機発注(総額31億スイスフラン)しているが、E/Fはまだ開発中で引渡しは2020年になる。このためスウェーデンは6月29日、ストップギャップとしてC/D型10機をリースするという提案を行った。
老朽化したF-5の維持費は年々高額になっているから、グリペンC/Dに交代させれば経費の節減ができ、訓練・運用を前倒しで開始することになるので、将来の本格導入が円滑になるというメリットもある。

スウェーデン国防相がスイスを訪問した際の会談で提示されたようだ。

http://www.saabgroup.com/en/About-Saab/Newsroom/Press-releases–News/2012—6/Minister-for-Defence-Karin-Enstrom-visits-Switzerland–/

F-5後継機にグリペンが選定された後、ダッソーが抗議して選定資料がリークするという展開があり、国民議会でその是非が取り上げられた。ここで承認が降りなければ、最終的に国民投票に掛けられるはず。
今回のリースの提案は、納期が遅いという指摘に対するサーブ側の答えということになるか。
この会談では、防衛・保安の分野における2国間の協力関係を更に推し進めることについて話し合われ、共同宣言が採択されている。これはグリペンE/Fの次の商談に繋がる可能性もある。

・グリペンNG試験機がAESAを搭載して初飛行

http://www.saabgroup.com/en/About-Saab/Newsroom/Press-releases–News/2012—7/Gripen-NG-flying-with-Raven-ES-05-AESA-radar/

グリペンE/F向けのAESAは、SELEXガリレオのES-05 Ravenであるが、これまでの試験ではES-05の原型のヴィクセン1000ESの方が使われていた。5月に納入間近と伝えられた通り、ファーンボロに前後してこれを搭載しての飛行試験が始まっている。

・サーブが南アフリカのグリペン訓練校開設に出資

http://www.saabgroup.com/en/About-Saab/Newsroom/Press-releases–News/2012—7/Saab-to-invest-in-Gripen-Fighter-Weapon-School-in-South-Africa/

サーブはグリペンを運用している5か国と共同で、南アフリカに訓練センターを開設する計画。Gripen Fighter Weapon Schoolと呼ばれており、場所はオーベルベルク空軍基地の敷地内になるようだ。

ここでは夏季の訓練が主体となり、毎年異なる重点課題を据えて訓練を実施することになっている。また山岳地、砂漠、大西洋とインド洋といった広大かつ多様な訓練空域が使用可能とされている。平時の戦術環境と異なる状況を経験することで、さらに技術を向上するとか何とか。
2013年末から訓練開始予定。

南アフリカのグリペンの塗装は、かなり大雑把なスプリッターパターンのような感じになっている。

http://www.saabgroup.com/en/Air/Gripen-Fighter-System/Gripen-for-South-Africa/Gripen-in-operation/

ワールドカップの頃のファクトシート

http://www.saabgroup.com/Global/Documents%20and%20Images/Air/Gripen/Gripen%20segment%20solution/Gripen_factsheet_SA.pdf

南アフリカは民間でジェット戦闘機を飛ばせたりするし、土地が広くていいんだろう。

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イスラエルがM-346の調達で最終合意

http://www.flightglobal.com/news/articles/israel-signs-1bn-m-346-acquisition-deal-374546/

7月19日、イスラエル国防省はイタリアのアレニア・アエロマッキとM-346×30機の調達について正式契約を締結したと発表した。
アレニア・アエロマッキによれば、この契約は大きな政府間合意の一部であって、エンジン、整備、兵站支援とシミュレータ、訓練を含む。金額は、全体で10億ドルのうち、6億ドルぐらいらしい。
最初のバッチは2014年中頃に引き渡し予定。イスラエルは以前、その運用一式を民間に任せる旨の決定を下しており、エルビットとIAIのJV、TORシステムズというところが請け負うことになる。

M-346を採用した国は、イタリア、シンガポールに続く3カ国目となった。2009年に選定したUAEの方が先に契約するかと思ったけど、まだ揉めてるみたい。

これに対応するイタリア側の大きな調達計画は、G550 CAEW×2機で、

http://www.flightglobal.com/news/articles/italy-signs-g550-aew-deal-with-israel-374579/

地上管制側設備、兵站支援と訓練機の貸与に加え、IAIとTelespazioによる偵察/監視衛星の共同開発及び製造も含めた金額は、1億8200万ドル。

G550 CAEWの輸出も、イスラエル、シンガポールに続いて3カ国目。それぞれ4機が納入されている。

イタリアはNATO AWACSの枠内でE-3Aの支援を受けられるが、今回の取引により、G550 CAEWを自前で保有することになる。引渡し時期は書かれてないな。

http://www.e3a.nato.int/

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台湾のF-16アップグレードで政府間協定に調印

http://www.flightglobal.com/news/articles/us-and-taiwan-in-38bn-f-16-upgrade-deal-374601/

米政府は台湾と38億ドルの政府間協定に調印した。この中にはROCAFのF-16A/Bのアップグレードが含まれている。前週にソース不明の情報が出ていたが、公式には一旦否定された。そのあと、US Taiwan Business Councilの声明が出てる。

AESA搭載、構造の改修、アビオニクスとEWスイートなどの内容が伝えられているものの、最大の注目点でもあったAESAのメーカーがどこになったかは不明のままだ。

一方、アビオニクスに関してはLMと台湾AIDCがファーンボロでMoUを締結しており、これはほぼ確定と見られる。同種の改修を提案していたBAEシステムズは、競争入札が行われなかったことを遺憾に思う旨の声明を出した。

BAEシステムズはファーンボロで、こんなアピールもしていた。台湾のほかに韓国向けでも提案してるのね。

http://www.flightglobal.com/news/articles/farnborough-bae-systems-says-competition-needed-for-healthy-f-16-upgrade-market-374285/

改修は2016年からとなるが、その続きがよくわからん。あまり詳しく追ってなかったけど、どうやらSqの定数を減らしてアップグレード分は73機態勢にし、新造機を66機足すというプランらしい。それで金額が下がっていたのか。
このまま行って導入が遅れた場合、凄いギャップができるのは間違いない。

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カタールが初等練習機にPC-21を選定

http://www.flightglobal.com/news/articles/qatar-signs-deal-for-24-pilatus-pc-21s-374615/

ピラタスの発表によると、カタールはP初等練習機としてC-21を選定し、24機の導入を希望しているとのこと。訓練にまつわる諸々一式を含み、新たな訓練アカデミーを設立する。引渡し時期は2014年半ばからで、訓練は2015年半ばから開始予定。同国の高等練習機としてはアルファジェット×6機が現役にある。
作戦機はミラージュ2000-5EDA×9機が主力。これはユニファイドプロテクター作戦に従事したが、ラファールもしくはF/A-18E/Fといった後継機を調査中とされる。

カタールの最近の軍用機調達は輸送機が中心であり、C-17×2機、C-130J×4機が導入された。

ピラタスは5月にサウジアラビア向けPC-21×55機を受注、過去にもUAE向けでも受注しているから、カタールはGCC諸国として3カ国目の顧客となる。

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CassidianがバラクーダUCAVデモンストレータの最新の飛行試験を完了させる

http://www.flightglobal.com/news/articles/picture-cassidian-completes-latest-barracuda-flight-tests-374634/

最近あんまり聞かなかったバラクーダの話題であるが、カナダにおいて6月と7月にかけ、5回のフライトを行っているとのこと。場所はニューファンドランドのグース・ベイとラブラドル方面。
agile UAV in a network-centric environment research and development programmeの一部とあるので、実用型開発に繋げるというより、ネットワークセントリック環境に関連する技術実証とかシステム開発の方面っぽい。データリンクとか、そっち系。有人のリアジェットと空中で連携し、地上管制でモニタする、といった内容。
2010年7月に機材の試験が行われていたようだ。

Lavie GタイプZとVersaPro UltraLite タイプVG/IvyBridgeの2コアモデルが9月発売か/kobo Touch/ASUS Pad TF700T/その他ゲーム関連とデジカメ

VersaPro UltraLite タイプVG

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120723_548581.html

普通のLavie GタイプZよりも、かなり割高。TPM載ったら高いのね。というか記事にある直販で13万というのがよくわからん。このモデルで言えば235000円の筐体にオプション足す値段にしかなんないはずで、もし性能だけ同等のLavieを言ってるとしたら、それは何の意味も無い比較だろう。

http://www.nec.co.jp/products/bizpc/catalog/pdf/VersaPro_typeVG_201207.pdf

SSDもセキュリティ対応したら高い。Lavieの基本構成に加え、TPMで10万、SSDで6万高いと考えるとだいたい勘定は合う。
まあ個人には無用の代物。SOHO程度でも、ここまではいらんような。

http://www.nec.co.jp/products/bizpc/versapro/function/security2.shtml

それはいいとして、発売日がいつの間にか決まっていた模様。全モデルが同時発売で8月23日。
Windows8発売の2ヶ月前。Haswellの第三世代までは、まだ1年ぐらいはあるかな。

LavieGタイプZは、1600×900の液晶、i5-3317U+128GB SSDで11万切れて875gと、第二世代Ultrabookでは本命ではないかと思う。IvyはTB時のクロックがそこそこ上がるようになったので、i5でも前世代より大分速いはずだ。まあベンチだけという話もあるが、HD4000内蔵を加味すると、それなりの進歩は期待できよう。

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20120703_544255.html

競合製品と比べても、メモリが4GBどまり(これはこれで標準的であるが)で、Thunderboltが付いてない程度。あと、このクラスでフルHDまで要るのかは微妙なところ。
グレア液晶は、要るか要らないかと言われれば「良い液晶なら要らない」が正解だろう。安物なら、あった方がマシ。
個人的にはPCを持ち歩いて使う機会があまり無くなったのだが、これはいい。

なお、メディア対策の甲斐もあってか予約は好調のようだ。予約キャンペーンのバッグも早い段階で品切れになり、今予約しても納期は9月以降。
何というか激安ノートの値段なり感を一度味わうと、次はまともなのが欲しくなるものだ。数年前の海外製品やネットブックの人とかが買い替えに走った?あとマグネシウム筐体に懐かしさを覚える人とか。
デフレが続いても簡単に所有欲が消えることはない、はずだ。

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IvyBridgeの2コアモデルが9月発売か

http://www.cpu-world.com//news_2012/2012071701_New_Intel_Core_i3_and_Pentium_CPUs_to_launch_in_September.html

9月の第2週に、IvyBridge世代のi3とPentiumが発売されるようだ。i3は3000番台になったが、Pentiumの方はGが付く2000番台で、前の(まだ売ってる)i3のモデルナンバーと被った。3桁だったのは、SandyBridge世代だけになるのか。
日本の自作PCでは、Celeron Gシリーズの安さが半端でなかったため、中途半端な位置のPentiumは淘汰された感じ。メーカーPCにはあるけども。
いずれもバイオスターのCPUサポートリストに仕様が出ている。クロック上げてTB無しでTDP55W(T付きが35W)というのはちょっと興味深い。幾らになるのか。というかTrinityより先に出そうだ…
最近のAMDはソケットがちょろちょろ変わるのもいただけない。
IntelもHaswellでLGA1155から変わるという話だが、LGA2011の方は残ると言われている。

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楽天の電子ブック端末kobo Touch

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/20120724_548666.html

いろいろ完成度が低くて炎上してるらしい。と正直に書いてるのは好感が持てるが、電子ブック端末としての評価は普通に辛かった。
日本語化が不十分なのか、処理能力不足なのか、それらの問題がファームウェア更新で何とかなるもんなのか、いまいち不明。現時点では、安かろう悪かろうを地で行ってしまった展開となっている。PDFめくりが遅いというのは厳しいか。

買ってきてすぐ不自由なく使えることの重要性は、アップルの成功から認識されるようになりつつあるものの(あとKindleも成功例)、やはりコストやら納期やら経営方針やらの足かせがあるため、現実には難しいというのがよくわかる。まして楽天はハードウェア部門とかないので、相応の投資が必要だったはずだ。Amazonはうまくやったので、できないということはない。はず。

こっちは社長インタビュー。やはり追記で現状の問題点が書かれている。

http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/rt/20120719_547771.html

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ASUS Pad TF700T

http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120724_548729.html

32GBモデルで54800円、64GBにキーボード付いた写真の形態で74800円。
ここまてくると、もはや競合はiPadというよりMacBookAirかUltrabookという感じの値段になってしまい、ユーザ層がいまいち見えん。百歩譲って性能のことを棚上げしても、似たような値段で、できることは単に少ないという。Chromebookみたいになってきた。
まあ実売はもう少し下がるんだろうけど、IntelのUltrabook大作戦は確実に効果を発揮しつつあると言えよう。

そういう意味ではWindows RTも不安が残る。従来のWindows対応プリンタとかは使えて欲しいわマジで。メーカーのデバイスドライバ次第という気もするが、それがなければタダでも要らんのです。

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FILCO在庫一斉処分があったらしいが、

http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1207/21/news006.html

テンキーレス茶軸8800円とか。買いにいけないのが悔しい。今の茶軸ぱちもんを予備にしたい。いっそRealForceでも買ってやろうか。

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Devil’s ThirdがPC/タブレットへ展開、韓国DOOBICと戦略的提携・JV設立

http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120720_548181.html

http://www.valhallagamestudios.com/jp/company/release/20120720.pdf

多方面に展開すると言っていた件で、まず他プラットフォーム向けとして韓国のデベロッパと組むことになった。
韓国のネトゲ界隈は、どれだけでかいビジネスになったと喧伝されても胡散臭さが抜けない印象がある。いまだに金だけどこかに消えて中途半端に立ち消えになるケースも少なくない。この点をどう解釈するかで、見方が変わると思う。最悪のパターンは、単に技術とIPが流出して行方不明、というあたりになるだろう。

とは言え、4年で30億かけた新規IPのわりに公開情報が少なすぎ、もはや傍目に評価のしようがなくなってきてるのは事実。ゲームの出来が見えないことにはどうしようもない。その意味ではベーパーウェア寸前。
THQと切れた時点から、βの目処も立ってないよなこれ。というかその辺の面倒まで見てくれるパブは、もうファースト以外居ないんじゃないのかとも思える。シェア戦争が一段落した今となっては、それですら次世代機ロンチとかでねじ込む以外の可能性が見えない。

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ギンガフォース延期

http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120720_548150.html

前作が予想よりちょっと売れる→開発規模拡大する→新ミドルウェア投入で難航→見切り発売→販売不振→?

とならないことを祈る。

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赤い刀 真 for NESiCAxLive

http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20120719_547738.html

Xbox360を経てNESiCAxLive移植。NESiCAxLiveが流行ってるのかさっぱりわからん。ほとんどゲーセン行かなくなったし。
ケイブにおかれましては実質撤退前にXBLAフィーバロン出して欲しかったです。

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携帯をF-09Cにしたのでカメラで遊んでたら、あれでも結構写ることがわかった。夕暮れ時や曇天・雨天時の細部の潰れなさにひとしきり驚いたあと普通の日に撮ってみたら、露光量が増えると途端にダメになることが判明。裏面照射タイプの特性なのか、同じ素子とは思えない描写の甘さが見受けられたりして色々惜しい。
しかし技術の進歩は堪能したので、久しぶりに普通のデジカメが欲しくなった。

・EOS M

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120723_548287.html

見た目と操作系はEOSというより、IxyかPowerShot系に見えるキヤノン初のミラーレス。中身は概ね一眼エントリモデルKiss X6iと同等で、既存の製品で言えばNEXとかに近いのかな。雰囲気だけだけど。
一眼のユーザで、サブに同じメーカーのコンパクト持つ、という人はレンズが流用できていいのかもしれないがよくわからん。
上位に一眼があるためか、コンパクト化に振ったためか、重装備化するオプションはあまりない。この辺はコンパクトデジカメ製品の上位機種な感じ。ニコンのミラーレスもあんまり成功してるって感じじゃないし、一眼のトップメーカーにとっては社内的にも難しそうだ。

一応かめらじょし向けになるのかなあ‥

・Lumix DMC-G5

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120719_547751.html

まだ海外発表のみ。センサは新開発で高感度化。グリップと電池がでかくなった分だけ、撮影枚数は増えてるっぽいな。あとアイセンサが復活。
再びGHシリーズ待望論が高まるのか。

・SIGMA DP2 Merrill

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/20120724_548695.html

SIGMAの事情として、自社でしか使ってないセンサの量産単価を下げるために出してるシリーズという感じでもあるが、機能を絞ってシンプルな方に進んだのが奏功したか、確実に進歩を続けている模様。高級コンパクトデジカメの波にうまく乗った。

・LUMIX DMC-FZ200

http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120719_547759.html

24倍ズームで全域F2.8か…
6年前のA200では、開放値F2.8の望遠側(35mm換算で200mm相当)F3.8だったか。当時は限界に近い明るさかと思ったけど、やればできるということなのか。
A200は基本、高感度はダメだったが、これはもう少しマシだろう。たぶん。