ポーランドがLIFT選定をキャンセル
http://www.flightglobal.com/news/articles/lift-off-poland-cancels-armed-trainer-contest-364024/
10月27日、選定期日の前日になってLIFTの選定がキャンセルとの発表があった。RfPも取り下げ。最終的に提案されていたのは、M.346とT-50Pの2機種、機数は16機だった。
ただLIFTの導入が完全に消えるというわけではなく、条件を変更して来年改めて選定するとのこと。変更されるのは戦闘能力に関する項目で、軽攻撃機としての能力については削除される。よって、普通の高等練習機の仕様でRfPが出ると予想されている。機数は未定。ミッションシミュレータとの併用も考えられてるようだ。
ポーランド国防相によると、プログラムコストは30~40%も下げられる見通し。これまでの計画では、16機で4億7600万ドル相当だった。
条件が違うので機数がその比率で減らされるわけでもないと思うが、減額が大きいので16機確保は難しいかもしれない。
ちなみにT-50×16機と言えば、インドネシア向けのが4億ドルぐらいだった。
次の計画では、新練習機は2015年配備予定。それまでの訓練については、米国派遣(T-38による訓練)とPZL TS-11を使った体制を継続することになる。
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IAIがイタリアに対してG550 AEW&Cを提案
現在イスラエル空軍のLIFT選定が進行中だが、同国では予算削減圧力が強い。そのため、予算確保が困難な状況の打開策として、M.346を提案するイタリアとはバーター取引という可能性を模索中と伝えられた。
今回、IAIがこれに応えて、AEW&Cの具体的な提案が出てきた格好。内容としては、G550 AEW&C×4機分のフルパッケージというもの。イタリア空軍はAEW&Cを8機配備する計画みたいなので、半数がこの取引で供給されることになる。
イスラエルのLIFTの導入機数ははっきりしないが、25~35機ということなら交換レートは1:6~9だな。
G550 AEW&Cは、イスラエル空軍のほかにシンガポール空軍でも導入している。またイスラエルとイタリアはUvda空軍基地での合同演習において相互運用性を確認している(イタリアのトーネードがG550 AEW&Cの誘導を受けてミッションを実施した)ので、導入のハードルは低いと見られる。これが無くても、導入する可能性は比較的高い。
これと競合するのはB.737AEW&Cとのこと。
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KF-Xについてのソウルエアショーのまとめ
記事としては今までの流れのまとめで、まあちょっと楽観的すぎますよねっていうかスケジュールもコストも性能も全体的に無理だろこれ、というのが書いた人の感想。
根幹部分は結局海外頼りになる可能性が高く(AESAのハードはできてもソフトは無理とかDAPA自身も認めてる)、現時点ですらエンジン買うならうちの他の技術も買えやみたいな状況になってきてる模様。ユーロファイターもボーイングも、自社プレゼンで勝手なKF-X想像図を紛れ込ませていた。
以下トリンブルさんブログから、
ボーイングの。
http://www.flightglobal.com/blogs/the-dewline/2011/10/boeing-sneaks-a-peek-at-kf-x-d.html
ちょっと興味深いのは、ユーロファイターがEADS MAKO/HEATの焼き直しみたいなのを出してきたことだ。
http://www.flightglobal.com/blogs/the-dewline/2011/10/seoul-air-show-eurofighter-sha.html
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アフガニスタン派遣中の英海軍シーキングHC.4+が撤退
http://www.flightglobal.com/news/articles/uk-withdraws-sea-king-transports-from-afghanistan-363839/
英海軍は、2007年からシーキングの輸送型であるHC.4+を派遣していたが、9月30日で最後のミッションを完了、AW101マーリンHC.3/3Aと交代することになる。
RNASヨービルトン所属の、845Sqnと846Sqnのシーキングは、キャンプ・バスチョンに展開し、3800回以上のミッションをこなして累計飛行時間12500時間以上を記録した。この間の、のべ輸送兵員数80000、物資700ton以上となる。
ヨービルトンに戻った後は活動を縮小、訓練支援任務に就き、2016年まで運用される予定。輸送任務はRAFが担当する形となり、そちらは2010年代後半からCH-47が配備予定。
RAFが保有するマーリンHC.3/3Aの機数は24機。