欧州製のフォールディング可能な電動スクーターが幾つか出ているので羅列。
米国のプロトタイプは全部むきだしというのが多いが欧州はそうでもない。販売開始されてるものもある。
・Scuddy
http://www.gizmag.com/scuddy-folding-electric-scooter/26317/
ドイツで製造されている電動折り畳みスクーター。モータは2馬力で、4時間充電(急速充電で1時間)して40km走る。
小さいがリーンマシンの構造を有しており、3輪セグウェイみたいな感じ。前輪は12.5インチ、後輪は10インチ。ブレーキは前がディスクで後ろがドラム。
スポーツモデルの最大速度は35km/hに達するが、シティモデルでは20km/hに制限される。
2月から販売が始まっており、価格はそれぞれ3499ユーロと2999ユーロ。
重量は30kg弱か。
http://www.scuddy.de/index.php/technik.html
・SSIKE e-Scooter
http://www.gizmag.com/ssike-e-scooter/26201/
SSIKEはスペインで設計されたもの。補助輪の付いた一輪車といった風情であるが、後輪操舵は特許を取得したらしい。再生ブレーキあり。
こちらも最大速度20km/h、航続距離40km。自重は軽く、12.4kgに収まる。ただし完全な立ち乗りタイプとなり、前傾姿勢で急制動した際に危険ではと指摘されてる。
・JAC <
http://www.gizmag.com/jac-electric-scooter/25928/
オランダのLEEV Mobilityという会社が、自社のコンパクトゴルフカートから発展させたもので、構造的には自走キックボード。自重20kg以下で、最大速度24km/h、航続距離20km。
特徴的なのは200V電源だけでなく自動車の12Vからも充電可能なこと。遠くの駐車場から数キロの移動といった使用にも対応できるとする。
1月時点のこの記事ではキックスターターで集金中となっているが、やや残念な結果に。
非対称のハンドル基部とか、細かいところが面白い構造になっている。
・MOVEO
http://www.gizmag.com/moveo-folding-electric-scooter/26126/
折り畳み、または可搬性の高い電動スクーターは、簡易な構造になるのが常であるが、このMOVEOは伝統的な腰掛けサドルを備えたスクーターになっている。ハンガリーのNPO、アントログループという集団が手掛けた。
最大速度は45km/hと普通のスクーターに近く、航続距離は35km。
折り畳みにかかる所要時間は約2分で、スーツケース風に引いて歩ける形になる。カーボン複合材を使ってるので25kgと軽いものの、価格がどうなるかというところ。年間15万台の生産では一台3100ドル、同4000台の生産では4600ドルという試算が出てる。
ネットで予約受付中。原付扱いで日本でも乗れそうだな。高いのはしょうがないけど。
モータやバッテリの詳細仕様が出てないのはやや危険を孕む感じに。
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Cycon Circleboard
http://www.gizmag.com/scooter-cycon-circleboard/26298/
これは無動力。スイスで作られてるもので、フレームからハンドルまでが優美なカーブを描いているのが最大の特徴。ハンドルと車輪が固定されている代わりに、フレームが傾き、カービングのように滑らかに方向を変えるとされている。主構造材が一本の鋼管であるため、この手のキックスクーターにありがちな遊びはほとんど無い。
この製品はドイツの航空技術者が設計し、スイスで手作りされる。クラフトマンシップ溢れる逸品であり、お値段も相応の499ユーロ。
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ONDA Cycle
http://www.gizmag.com/onda-cycle-three-wheel-steering/26234/
一見ホイールベースが短いリカンベントに見えるが、実は後ろの小さいキャスターみたいなのが操舵輪になってて(2011年に特許取得済み)多種多様な変態機動を可能とする…らしい。
仕様の羅列より動画で見た方が面白いので略。なかなか興味深い代物であるが、これ公道走ってたら車から視認できんよなぁ。
これもキックスターターで集金中。3月28日まで。
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EV設計のオープンソース化にクラウド出資を募集中
http://www.gizmag.com/krysztopik-ez-ev-open-source-diy-electric-car-kit/25891/
テキサス州サンアントニオの電気技術者Gary Krysztopikさんは、ここ3年、コツコツとEV製作を進めてきたが、本業?の既存自動車EV化の仕事が忙しくて、自作EVの方はオープンソース化することを決めた。
今ある試作車両はZ Wheelz 2-seat Custom (ZW2C)と名付けられており、鉛蓄電池とACモータを備え、パワートレーン一式まで組み上げられ、航続距離100マイル、最大速度は60mph以上とのこと。新しい設計ではEZ-EVという、これも2シーターで、鋼管フレームに代えてグラスファイバーのハニカム構造を採用、バッテリシステムをリチウム電池に置き換える。
設計のオープンソース化に伴い、部品のリストも提供する予定。これは可能な限り入手性の良い既製部品を使い、モジュール化を意識した設計でボルト止めが主体となるので、キットとしては1人で1週間あれば組み立てられるとしている。なお車体重量は1500ポンドで、最高の性能を求めた場合は航続距離150マイル、最大速度80mph超も可能とされる。多くの州では自動二輪車としての登録が可能だそうだ。
ボディシェルには3Dプリンタを活用することも考えられているものの、まだ先の話。クラウド出資の方はIndiegogoを利用してる。