飛行船の高度記録が更新される/e-voloがマルチコプターの有人初飛行を実施

飛行船の高度記録が更新される

http://www.jpaerospace.com/
http://www.gizmag.com/highest-airship-flight-record/20379/

10月22日、JPエアロスペースという気球専門の企業が達成したもので、到達高度は95085ft(28982m)、それまでの記録を6.4kmほど上回ったとのこと。ここの社長は、大手が巨額の投資とともに長年取り組んできたものを、5年間、30000ドルで達成できたことを誇っている。

タンデムと名付けられた通り、1.8mの竜骨(主構造)両端に2個の気球を連結し、推進用のプロペラ2枚とモータを載せた格好をしている。プロペラはそれぞれ独立して動く。無人で、フライトは地上から遠隔制御で行う。
飛行時の重量は気球を含めて80ポンドほど。
高度40000~60000ftの乱流を避けて巡航高度に達するまで、プロペラは回さない。

JPエアロスペースは高高度飛行船を利用するAirship to Orbit計画というのを提案しており、タンデムはその中心となるプラットフォーム。小型ロケットを打ち上げたり、上層大気圏での様々な活動が可能となる。

記録飛行は、気球の一つが破裂して中断された。残る一つは切り離して本体は降下、5つのパラシュートを使って地上に落着したとのこと。

オンボード映像は、竹ひごみたいなトラス構造といい、やけにノスタルジックな雰囲気となっている。

この企業は東芝UKのCMにも制作協力していたらしい。

http://www.youtube.com/watch?v=k6PSbUl_68k

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e-voloがマルチコプターの有人初飛行を実施

http://www.gizmag.com/first-manned-multicopter-flight/20345/

10月21日、ドイツのe-voloという企業が、多数のローターで飛行するタイプの有人回転翼機を初飛行させた。場所はドイツ南西部。電動モーター駆動で1.5分ほど飛行したとのこと。同社では世界初の有人マルチコプターと称している。
マルチコプターというのは、カタカナ的な語感はそんなに悪くないが、今のところは単なる造語に過ぎない。とにかくヘリコプターじゃないというのを強調したいらしい。

この手のアイディアはわりと昔からあって、実際に飛行させるところまで行った人もいたような気がしたが、まともに浮いた=制御された飛行という意味では初めてかもしれない。

ローターの数は16で、ブレード数はそれぞれ2枚。4つずつを一組にして、アームで支え、中央にパイロットが座る形。ローター数とパワーの兼ね合いで言えば、ローター4つ死んでも飛べるそうだ。近年のセンサと制御と小出力無線技術の進歩の賜物で、ローターは独立して制御され、飛行安定を保つ。
民間向け実用型のイメージ図では各ローター周囲をダクト…というかフレームで覆っている。あとアーム自体を前後に傾斜させそうな感じもするが、よくわからない。

よほどの余剰推力が無ければ、水平方向の推力を発生する、サイドスラスタみたいのも結局要るんじゃないかと思うがこれだけでは何とも言えん。

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